以前、ネットで「鯖味噌カレー」なるレシピを知った。市販の鯖味噌缶とレトルトカレーの組み合わせから生まれる、簡単&美味しい料理であるという。確かに、鯖味噌缶の味噌風味はカレーの味に奥行きを加え、カレールウのとろみは鯖のパサついた身に馴染みそうである。しかし実際試してみたところ、買い置きのレトルトカレーが濃厚で辛味の強めなタイプであった為か、鯖味噌缶の味噌風味が全く感じられない結果となった。
先日、ある喫茶店のランチで「鯖味噌カレー」を食べた。食べてみたところ……私の舌には、カレーの風味が足りな過ぎ、塩味がキツ過ぎる感じであった。しかし、家で「鯖味噌カレー」を自作するにあたっての方向性が、こちらのカレーを食べた事により掴めた。カレーが薄味&さらさらであれば、鯖と味噌が引き立ちそうに思えた。
ここで、私でなく友人が立ち上がった。まずは、鯖味噌煮を調達。缶詰ではなく、真空包装のちょっと本格的な一品を購入していた。それから、長葱を大量に輪切りにし、フライパンでじっくり炒めて、香りを引き出した。台所一体に、葱の香りが立ち込めた。そしてそれを、鯖味噌煮と合わせて、水を加えカレー粉を振り入れて軽く煮立てた。ここで試しに試食。……長葱の辛味が結構残っている。あれだけ炒めてそれから煮立ててなお、辛味がここまで残るなんて、長葱のしぶとさを私も見習いたいものである。それはそれとして、私は基本的に葱系のアク辛さが苦手であるが、カレーの辛さや風味と合わせれば割と食べられそうにも感じた。
しかし友人は、この葱辛いカレーを良しとしなかった。中身を全て圧力鍋に移し、圧力をかけてじっくり火を通す事しばし。その後、改めてカレー粉を加えて、ここに遂に、鯖味噌葱カレーが完成を遂げた。葱は辛味が甘味へと変わり、鯖の味噌風味とカレーの辛味は程良く調和し、鯖の身にも馴染み、隙なく美味しく仕上がっていた。「簡単&美味しい」の「簡単」がいつの間にか何処かへ行ってしまい、私が挑戦できないレシピとなってしまったけれども、それはそれで。
フェネック(のんびりと動物園散歩)・サバンナの決闘(シロオリックス&グラントシマウマ)&シズカは騒がしい (^0^;;(タヌキ)(以上2点、Photolog Zoo)