2010-10-23 「悪魔城ドラキュラ ギャラリー オブ ラビリンス」クリア雑感 他 [長年日記]

「悪魔城ドラキュラ ギャラリー オブ ラビリンス」クリア雑感

携帯機ドラキュラは、GBA版を3本ともクリアし、NDS版では、残すがこの「ギャラリーオブラビリンス」1本のみ。先にクリアした友人曰く、「『奪われた刻印』よりも難易度が高め」という話であり、手を出すのに躊躇していた。実際、(私には)難易度が高く、クリアするまでに(途中に他のゲームも挟んだとはいえ)約20日を要した。

シナリオ
シリーズ定番の“吸血鬼ハンター”といえば、ベルモンド一族だが、この作品ではジョナサン・モリスという吸血鬼ハンターと、その相棒の魔術師、シャーロット・オーリンが主人公である。ちなみにストーリー的には、「バンパイアキラー」の続編に当たるそうだが、FCやGBのドラキュラでさえ、純粋ACTらしい故の難易度で手を出しかねているというのに、そんなメガドライブで出た作品にまで当たるのは無理。私がジョナサンのご尊父を拝む機会は無い、と断言できる。そんなジョナサン&シャーロットの2人は、例によって例の如く復活を遂げた悪魔城に侵入し、黒幕調査&討伐に乗り出して、意外な真実や秘められた物語に触れたり触れなかったり。
戦闘
2人切り替えにより、「ジョナサン:武器持ち換えでリーチ&攻撃を調整」「シャーロット:魔法切り替えで属性&攻撃方向を調整」と、戦術の幅が大きく広がった。それに加え、「威力の大きい2人協力攻撃」が複数種類あり、ボスはある程度のゴリ押しが効くようになった。と見せかけて、エキストラダンジョンに該当する「悪魔の巣窟」は、素人の浅知恵を鼻息で軽々粉砕する、驚異にして脅威の難易度。しかし、追い詰められた素人の最後の砦が、「レベル上げによる能力値強化でゴリ押し」であった。ラスボスは、何度も対戦を挑んだ挙げ句、最終的にレベル81で再戦し、グランドクロス連打で何とか倒した。ミノタウロスをエクスプロージョンしまくって、レベルをあげた甲斐があった。でも、その手前のデスは自力で倒せなかった。
マップ
悪魔城単体なら100%、裏モードも無いが、城の随所に仕掛けられた“絵画”内も探索対象となっており、探索率は合計でMAX1000%というインフレを遂げた。だだっぴろい一箇所の残り数%を埋める為に、隠し部屋がありそげなところを血眼で飛び回るよりは、手頃な広さの数箇所を堅実に家捜しした方が、私の精神的には安定した。他には、2人協力プレイを活かして、ジョナサン&シャーロットをそれぞれ上手に動かさないと先に進めない仕掛けがあるのが、目新しく面白かった。面白かったが、「上下ラインでバイク運転」「2人がかりで暴走機関車停車」の2つは、私のヘボアクションスキルでは太刀打ちできなかった。シリーズ伝統の、棘々満載&石化メデューサうようよな「機械塔」エリアも、同じく太刀打ちできなかった。
システム
2人の主人公を切り替える仕様だが、経験値&レベルは共通であり、片方を偏重していても後に困らずに済む、親切設計。しかし、キャラ固有の特殊技に該当する「スキル」は当然別個であり、これを収集するのは従来と比較して倍の苦労と達成感である。また、シナリオの割と早い時期に登場するウィンドによる「クエスト」もやり込み甲斐があった。「奪われた刻印」のクエストが、村人達個人個人からの、個性に富んだ依頼を叶える形であったのに対し、ウィンドによるクエストは、主人公達を強化する為の試練であり、切り口が違うので違う趣で愉しめた。

上記以外では、主人公ジョナサンの、罅割れ叫び声が気にかかった。声をあてているのは、かの櫻井孝宏氏。氏の声が悪い筈はなく、声が割れるのはあくまでも、NDSの性能の問題らしかった。またシャーロットは、当初こそ「安直な萌えキャラ」っぽくて内心見下していたものの、話が動いてみると世界観との違和感ない「知識先行型魔法少女」そのものであり、声がいちいちエロ可愛いのも良かった。「子供扱いされ続けて不満を溜め込んだシャーロットが、“もう子供じゃないっぷり”をアピールする」的な同人誌を読んでみたい――と思った程である。あとは、長過ぎるタイトル名から編み出された、「ギャラリンス」という圧縮略称が秀逸であると思う。

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