★ 市販の漢方薬で風邪に対抗

目が覚めた瞬間、喉の異変を感じて気持ちが塞いだ朝。起きて動いている間に、症状は鼻に移行した。医者に行く程の重病さと時間的余裕はなく、かといって放置するのは進行を招きそうで不安を感じる。薬局で市販薬を買って飲むのが妥当そうではあるが、私はアスピリン喘息持ちにつき、市販風邪薬のほとんど（或いは全部）を服用できない。職場近くの薬局に赴き、駄目元で症状と事情を伝えて相談してみたところ、意外にもあっさりと、「小青竜湯」なる漢方薬を勧められた。お湯に溶かして飲んでみると、適度な酸味があり、「飲み物としても美味しいのでは？」というぐらいに飲み易かった。

しかし残念な事に、翌日になっても、風邪の症状は軽減しないどころか悪化した。日中の仕事を何とか乗り切った帰り道、今度は家近くの薬局に相談した。即ち、現在の症状とアスピリン喘息持ちという事情、それに「小青竜湯」服用中の旨を伝えた。薬剤師は少し考えて、「銀翹解毒散」を紹介してくれた。但し、注意点が２つ。１つめは、「『複数の生薬を組み合わせて狙った効き目を出させる』のが漢方薬であるから、漢方薬同士の飲み合わせによっては、それぞれ狙った効き目からズレてくる可能性がある」事。２つめは、「『小青竜湯』と『銀翹解毒散』を組み合わせると、どちらにも含まれる『甘草』の一日摂取許容量を若干上回ってしまう為、長期連用は禁止」との事。短期決戦を願って飲んでみると、今度こそ風邪の諸症状がみるみる緩和した。しかしこちらの薬は、残念ながら美味しくは無い。

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