2010-05-31 盛岡冷麺＠ぴょんぴょん舎 他 [長年日記]
★ 盛岡冷麺＠ぴょんぴょん舎
私は冷麺が好きで、焼き肉屋では、厳冬だったり満腹だったりしない限り、箸休め又は締めに冷麺を食べる。どんぐり粉だかの色で、美味しくなさそうな灰色にくすんだ麺は、キンキンに冷やされ締められてゴムゴムした食感となり、キムチを溶かし込んだスープの澄んだ旨味と爽快な辛味に干渉せず、ダイレクトに伝えてきて美味しい。日本の夏の風物詩、素麺も到達できない清涼感。その冷麺について、先日Ｔｗｉｔｔｅｒにて、「銀座のぴょんぴょん舎がとても美味しい」という話を聞いた。場末の焼き肉屋でも美味しい冷麺が、銀座という一等地で提供されて評判というからには、さぞかし美味しいに違いない。銀座に立ち寄る機会を捉えて馳せ参じた。
仕事都合により、私に比べて銀座に多少詳しい友人に先導されて、ぴょんぴょん舎を目指す。位置とか通りの名前は、全く頭に入らなかったので割愛。そもそも、銀座駅の何口が最寄りかもわかっていない。語れるのは、ぴょんぴょん舎に着いてから後の話のみ。目指した店は、路地裏とも言って良い小道の奥にあった。恐る恐る店舗を覗き込むと、テーブル数席にカウンター数席という手狭な店。「銀座」という立地から、中～大規模の店を勝手に想像していたが、逆にこの位の店なほうが、「有名冷麺店」として信頼できそうに思える。もちろんこれも、勝手な想像に過ぎない。運良く空いていた席に着き、冷麺を注文。個数限定メニュー（ユッケだっけ？）は品切れていたので、代わりにチヂミも注文。そして暫し待った。
やってきた冷麺は、澄んだスープに白い麺。白い麺は、「盛岡冷麺」の特徴だそうである。色の変化と共に食感も変わるものかと思いきや、ゴムゴムした食感は損なわれておらず安心。冷麺のゴムゴム食感はどんぐり粉由来と妄想していた私であったが、全く違ったようである。しかしそれにしても、スープが堪らなく美味しい。牛の旨味があからさまなのに、さっぱりしていて繊細。今まで食べてきた冷麺も美味しかったけれども、ここまでの注意深い繊細さに仕上げられた冷麺は、今まで食べた事がなかった。そういう意味では、確かにこちらの冷麺は「最も美味しい」と言えるだろう。この繊細さは、先日食べた、春木家の冷麺を彷彿とさせた。
