★ つけ麺＠春木屋

今から１０年以上前、新宿一帯にとんこつラーメンが蔓延る以前に、“荻窪ラーメン”が人気を博していた時代があった。中でも、「春木屋」「丸福」「丸信」の３店は、当時“御三家”と称され、食事時ともなると、店の前に人が列を成す、と語られていた。私も当時、この中の「春木屋」に入った事がある。何処で仕入れた情報だったか、「食事中の会話等、店側が無礼と感じる行動をした客は、店員に容赦なく怒鳴られる」と聞いて、とても怖いけれど、でもどうしても食べてみたくて、本当に恐々と噂のラーメンを食したのだった。実際には怒鳴られなかったにも関わらず、ただただ怖かった記憶ばかりが後に残り、ラーメンの味も、どの程度並んだのかも、全く記憶に残っていない。ただ、その後１０年も「春木屋」を利用していない事実から振り返るに、植え付けられた恐怖を上回る程の美味しさとは感じなかったようである。

その春木屋を、１０年ぶり以上に利用した。待ち列ができておらず、引け目を感じる混雑ではなかったのと、今見る店員達から圧迫感が感じられなかったのと、店頭の「つけ麺」看板を見たのが、利用に至った理由であった。つけ麺ならば、初夏の陽気にも当時の記憶にも接触せず、美味しく味わえそうに思えたのである。カウンターに座った私は、１０年の年月を経て、神経が幾ばくか太くなっていた。店員の怒号を予期して物怖じするどころか、「おっ、キッチンが油汚れ一つなくピカピカに磨き上げられていて、さすがは名店の心配り」といった“上から目線”を内心でかます余裕さえあった。出てきたつけ麺も、変に構えずに食べられたと思う。

そしてそのつけ麺は、驚くほどに美味しかった。これまで幾つかの店でつけ麺を食し、つけ麺なるものについて、「柔らめに茹でた太めの麺を、ちょっと脂っこくてスパイシーなつゆに絡めて食べる」というイメージを抱いていた。しかし春木屋のつけ麺は、今まで食べた物とまるで違っていた。麺は茹で具合も締め具合も絶妙で、讃岐うどん等に通じる腰があり、スープは冷たい麺を浸して食べてなお、油っこさが浮かんでこない繊細な加減。美味しさは勿論、真夏に食べる素麺のような涼やかさがあって、非常に良かった。これはこの先リピートしてでも食べたい――と思いながら啜っている内に、店内には１人２人と客が入り始め、私が食べ終えて出る頃には列ができていた。全盛期こそ過ぎたとは言え、春木屋は今もなお名店と見なされている様子。並ぶの苦手だから、そんなには来れないかな……。まあ、今日まで「春木屋はそんなに美味しくない」と思ってた身なのだから、ワガママは言うまい。

★ 萌え猫画像

こまねき（世界はニャーでできている。－なでしこ館－）・ウニャア！（ねこなど）／椅子の上のアビシニアンズ（猫式訓練所）／「ニャカロン」（ねこっかぶりねこ／Ｔｗｉｔｔｅｒ／ｋｅｔｋｅｔより）

★ 萌えアニマル画像

ウメキチ　４（マレーグマ／動物園始めました。）・ビーバーの泳ぎ（Ｐｈｏｔｏｌｏｇ　Ｚｏｏ）／「あの犬は何者？…ギリシャで暴動が起こるたびに登場する『反逆の犬』が話題に」（らばＱ／→「デモ隊の味方をする野良犬」（ノラちゃんのギリシャ！））／「モヤモヤした後味がたまらない！？　伊豆の亀族館『アンディランド』」（日刊サイゾー）・「『拾得物』クジャク、逃走４０時間後に再び保護　千葉」（朝日新聞／→続き：「逃亡クジャク、飼い主はどっち！？『ビデオ判定』へ」（読売新聞））／ＹｏｕＴｕｂｅ“Mama Bear, Bjork, is trying to shake a baby bear from a tree in Barenpark Bern”（ＧＩＧＡＺＩＮＥ より）

細い樹の上に登ってしまった我が子を下ろそうとして、樹を容赦なく揺さぶったり、遂には体重掛けて圧し折る母熊。そこまで危険な状況だったのか…？＜“Mama Bear, Bjork, is trying to shake a baby bear from a tree in Barenpark Bern”

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