「復讐者に哀れみを」「オールド・ボーイ」「親切なクムジャさん」の“復讐3部作”で知られる、韓国の映画監督:パク・チャヌク。人間が持つ感情として理解はできるが、針が振り切れ過ぎているが為に、共感できる域を飛び越してしまう、登場人物達の情動――とりわけ凄惨でもの悲しい暴力シーン――が特徴的で、観た後もずっと印象を引きずり続ける作品である。その監督が、韓国の名優ソン・ガンホを主演に起用して、吸血鬼映画を撮るという。事前情報の時点で興奮しすぎるあまり、映画公開時には息切れして観送ってしまうのではないかと思われたが、無事に観に行く事ができた。
ソン・ガンホ演じる主人公は、心優しく繊細なカトリック神父である。がっしりした体躯に神父服を纏い眼鏡を着用して、容態の安定しない入院患者に笛を披露する様は、「グエムル」のDQN親父とは打って変わった、繊細さに溢れている。神父は、繊細過ぎるあまり己の無力さに絶望し、致死率100%のウィルスのワクチン開発実験台を志願し、ウィルスが発病して皮膚を腫瘍に冒されまくり、内蔵も笛を吹きながら血を吐くまでに痛めつけられ、遂には死に至る。――と、ここで、輸血された血液によって?奇跡が起き、神父は生き返る。生き返った神父の身体からは、病巣が消えたばかりか、不思議な力が宿り始める。そして、“奇跡の人”ともてはやされる神父は、ある日、自身にとってのファムファタールに出逢ってしまうのである――。
この先は、吸血鬼映画に一般的に期待される、背徳とエロスと残虐と葛藤に彩られた展開であったが、この監督特有のタガが外れた暴力と悲喜劇エピソードも散りばめられており、血の描写もエグく、非常に見応えある物語であった。しかし物語以上に私の心を捕らえたのが、ソン・ガンホ演じる神父自身であった。確かに、“眼鏡”で“神父”で“吸血鬼”と、萌えるに充分な属性を複数備えているとはいえ、演じているのは所詮、ガタイの良いソン・ガンホ。ガタイの良い男性は、私のタイプではない。なのに、そのガタイの良さがかえって良いギャップとなって、「重病患者を看取るしかできない現実への絶望」から「禁断の恋にみるみる絡め取られていく堕落」、「愛する人を目の前にして見せる純情」、以下略――と、全ての場面で繊細にして魅力的であり、場面によっては可愛いとさえ思わせる始末。更に言えば、この“禁断の恋に堕ちたカトリック神父”は、表面的にも性質的にも“童貞騎士”なのだった。“童貞騎士”を、私は「萌え属性」とは言わずとも「美点」と見なしており、あくまでも私の視点からは、この映画は「よくできた“童貞騎士”作品」であり、とても満足した。あとついでに言えば、彼が護ろうとする相手の女性は一言で言えば「クソ」であり、あくまでも“女脳”下においては辻褄のあった合理的な、しかし客観的には引っ掻き回すだけの行動に走るところが、若い女性としてリアリティある描写で、胸がムカムカする素晴らしさであった。
「【激萌警報】ジェットストリームアタック8連撃」(ねこメモ)
「菜の花大好き♪コーギーのレオ君☆」(にわろぐ)・コタロウ(仮)(アミメキリン/Photolog Zoo)・曇り・・・(ダルマワシ/やきにく写真日記)・レッサーパンダ のんびりしている(動物の写真)/「まるで空を飛んでいるかのような犬の写真いろいろ」(GIGAZINE)
ソン・ガンホ の最新情報が一目でわかる!ニュース、ブログ、オークション、人気ランキング、画像、動画、テレビ番組、Twitterなど