数日前、机の上の物を取ろうとして、腰を屈めた状態で腕を前に伸ばしたところ、グキッというハッキリした衝撃が腰に走った。随分前、寝ていて寝返りを撃った拍子に、同様のグキッというハッキリした衝撃が腰に走った時には、数日~1週間程も痛みが残った。きっと今回も同じで、私の身体があまりに固すぎるせいに違いない。しょんぼりして、その日は休日であったので、一日を室内で大人しく過ごした。
翌日になっても痛みが収まらず、歩行時の痛みが歩行を躊躇うレベルに達していた。これは前回と少し違うぞ、と考えた。とはいえ、何も持ったり運んだりしていない状態で発生した腰痛ならば、多少痛かったところで所詮大した事はない筈であり、大騒ぎしないでいれば自然と収まる筈でもある。その日も一日、大人しく――と言っても仕事なので動かざるを得ないが、せいぜい重い荷物を持たずに過ごした。
更に日が明けても痛みが引かなかった。私の我慢は、あっさり限界を迎えた。幾ら大した事なかろうが、幾ら大騒ぎだろうが、痛いものは痛い。とっとと湿布なり、コルセットなりを処置してもらわなければ、私のQOLが低まったまま回復しない。整形外科と接骨院の違いも理解せぬまま、しかし前に整形外科で雑な診察を受けて放り出された記憶から、今回は接骨院に行ってみることにした。
お年寄り溢れる待合室で、席を奪うのが申し訳ないけれども私も腰痛真っ只中故に、精一杯小さくなって順番を待った。ややあって呼ばれて向かった診察室は、広い部屋の中にたくさんの寝台が並び、私は奥側のカーテン付き寝台に案内された。恐る恐る横たわって症状を話すと、整体師曰く、「椎間板ヘルニアの数歩手前の状態」でもって「ぎっくり腰」との事。マッサージと鍼を施され、冷湿布を貼られ、「炎症が引くまで入浴禁止」を言い渡されて帰った。この季節に入浴禁止って、腰が治っても風邪ひいて死んじゃう……。
かわいい仔猫のサビちゃん(The Greek Cats)・うらはら(世界はニャーでできている。-なでしこ館-)