中古ゲーム屋の投げ売りワゴン内で発見、驚きの超特価ぶりと、「GBカラー時分に乙女ゲーが出てたって凄いなあ」という感慨とで購入した。所持する事に意義があり、敢えてプレイしなくとも良いんじゃないかと考えていたが、「積むだけ積んでやらないなら、これ以上ギャル&乙女ゲーを買う必要があるのか?」との脳内神の声(糾弾口調)を受け、気持ちを入れ替えて厳かにプレイを始めた。
ゲームの目的は、「主人公がオーディション合格して男子5人組の人気アイドルユニットに紅一点として参加、他のメンバー達と仲良くして結束を強め、『1年後のドームコンサートを成功させないと解散』の条件を無事クリアする」――というもの。人気男子アイドル集団はジャニーズっぽいし、オーディションでユニットに加えられたり、メンバーを分けた期間限定シャッフルユニットが組まれる様はまんまモーニング娘。。低年齢向け絵柄ではあるが素直なキャラデザ、音楽は著名な人が手がけているという話のオーソドックスな音楽と共に、奇を衒わずすんなりと感情移入させる。
まず1周目は、プレイヤーに設定された本来の目的は別と理解した上で、ゲーム内での目標である「1年後のドームコンサートを成功」だけを純粋に目指した。メンバー全員と公平に接し、等しく仲良くしてグループ全体の好感度を上げた結果、目的通りに1年後のドームコンサートは成功。さて次からが本番である。攻略対象に定めた男子との恋愛EDを目指していく。攻略対象5人も子供なのでイマイチ食指が動かないところを、消去法で選択したヨウジは、ダンスが得意でマイペースなハーフ。初対面での質問で敢えて友情度を下げ、プロデューサーの計らいで同じユニットに組まれた後は、一転して同調する選択肢を選び続けて友情度を稼ぎ、休日は部屋に通い詰めお喋りしまくって愛情度を上げる。最後の期間だけ、メンバー全体の好感度が足りなくてドームコンサート失敗して元も子もなくさぬよう、後ろ髪引かれる思いで別ユニットに分かれたが、その甲斐あって無事クリア。ここで、昨今の少女漫画とは裏腹な、行動こそは早熟だけども精神的に背伸びしていない恋愛描写に好印象を抱いた私は、敬意を表して残り4人も攻略しクリアした。中古投売りだったからてっきりイロモノだと思っていたところが、前述の「奇を衒わない設定&キャラデザ&音楽」に加え、王道的でも陳腐ではないキャラ設定&個人シナリオ展開、だれさせない適度な難易度のミニゲーム等、小粒ではあるが手堅くまとめられた、良作であった。
以下、各攻略キャラの感想。
2009年回想 55(世界はニャーでできている。-なでしこ館-)・ねむねむなのにゃあ♪(ちびうるシンガプーラ♪)・反猫背(ねこなど)/窓際の双子猫(猫式訓練所)