夏ぐらいから、微かに静かにそして執念深く、冬瓜が食べたくて仕方なかった。胡瓜から青臭さを抜いて大きく柔らかくしたような、私の中では「瓜中の瓜」として認識されている、あの味あの食感。しかし、どう下拵えしてどう調理したものかわかりかねて、ずっと手を出せずにいた。
先日、八百屋店頭で冬瓜を見かけ、「今日は休日だから好きなだけレシピと調理法を調べて料理すれば良いんじゃ?」と思い、買ってみた。そしてレシピは、調理が手軽そうで肉も食べられる、(「簡単激ウマ☆豚肉とトウガンのハチミツ煮」(COOKPAD))をチョイス。
それにしても、冬瓜は思い描いていた通りに美味しくて嬉しい。火がしっかり通りきる前のしゃっくりとした食感も、火がすっかり通った後の静かに溶けていくような食感も、どちらも捨て難く美味しい。昔読んだ児童文学に、「妖精は花の蜜と果物だけを食べて生きている」というくだりがあったが、その中に冬瓜を加えても良いと思う。いやでも、冬瓜に味を付けるには多少なりとも動物めいた具材を使わなければならないとなると、やっぱ妖精には不向きか。それなら良し、妖精にはあげずに私が食べよう。
クリスマスの飾り付けです(はせべのお気楽猫たち)・遊び要求スタイル(スタパブログ)