10代から20代ごく初期にかけては、行きたいという積極的意欲もあったTDL。年を経るにつれ、「自分はもっと穏やかでヲタっぽいものが好き」という事が理解できてきて、だからTDLにはここ10年近く足を運ばなかったし、TDSができた時にも行ってみようという気にはならなかった。しかし恐らくは運良く、今日指定のTDS格安チケットが手に入ってしまった。コミティア&文学フリマと秤にかけて考え、「コミティア&文学フリマは今回以降も行きたいという気持ちが普通に湧くだろう」という理由から、今日はTDSに行く事にした。
平日よりも早起きして電車に乗って着いた舞浜は、身も凍るような寒さだった。一緒に行く職場の人達から、事前に「寒いのでマフラー類必須」と教わっていたのだが、「11月からマフラー使ってたら真冬に身が持たない」と思って着けてこなかったのが大失敗。千葉の癖に寒いなんて信じられない。さすがは千葉を裏切ってしれっと東京を名乗る地だけある。仕方なく、入場して速攻キャラクター帽子を買った。筋金入りの自意識過剰故にキャラモチーフや大きなロゴ入りの物には恥ずかしくて手が出ず、地と同色のミッキーマークがワンポイント入っているだけのシンプルな黒ニット帽を買って被って歩いた。まあでもロゴが入っている時点で、ここの外では着用できないんだけど(筋金入りの自意識過剰だから)。
さて肝心のアトラクションはというと、あまりの混雑っぷりにファストチケットもあまり役には立たず、それでも何とか2枚取ったファストチケットの内1枚を昼食のレストラン予約時間間違えで無効にしてしまい、残り1枚は予約時間が来るまでの間にぶり返した寒さで風邪をひくかもと怖気付いて私1人早抜けしてこれまた無効にしてしまい、結局2時間弱並んで入ったタワー・オブ・テラーだけの体験となった。
タワー・オブ・テラーは、「フリーフォールとは言えども所詮おとぎの国のものだから大した事はあるまい」というこちらの予想の裏をかいて、大層スリリングかつ面白かった。無重力時間の長さ・頂点に行き着いた時に垣間見せられるTDS内の展望・入場時と落下中に見せられる凝った仕掛け・怪異の鍵を握るという設定の“ウトゥンドゥ”なるキャラの泥臭さ&不気味さ&可愛らしさ、どれもに満足。ただそのせっかくの“ウトゥンドゥ”をうまく生かした土産品がないのが残念だった。ストレートにフィギュアとか作ってくれれば良いのに。「これを家に飾ればあなたの家がホテルハイタワーで恐怖体験も夢じゃない!」みたいなノリで売れると思うのに。というか私が買うのに。
しかし特に何らかのアトラクションを体験せずとも、園内をただ歩いているだけでも、内部にいる人々のハイテンションぶりを観察すると同時に共有できて、なかなかに楽しかった。この広大な敷地内或いはその経路において、DQNでもないしコスプレイヤーでもない恐らくは一般人と思しき老若男女が、喜色満面にキャラクターグッズを身に付け或いはキャラクターに扮している光景は、する人も見る人も後ろ暗さを感じずにいられるという点で、二次元の最も幸福な具現化の一つであると感じた。まさにおとぎの国、夢の国。もしも私が幼くして亡くなった子供ならば、生前の強烈な幸福体験に惹かれてここにやってきて、園内をさまよい続けるだろう(誉め言葉)。
ただ一つどうしても気になったのが、ディズニーの新しいキャラだというダッフィー・ベア。ミニーがミッキーに贈ったという設定のテディベアで、「ネズミの癖に他のキャラ所有してんなよ」というツッコミはプルートに関連して既に出尽くしていると思うがそういう事ではない。私が疑問に思うのは、「果たして顔や肉球にミッキーマークが刻まれたテディベアが可愛らしいと言えるだろうか?」という点である。言葉を飾らずに言えば不気味、悪しき聖痕のようにさえ見える。しかし同行者の1人がこのダッフィー・ベアに惚れ込んでぬいぐるみを購入していたので、現場でこの疑問を口に出す事はしなかった。
舞浜で芯まで冷えた身体を中野で芯から温める。コミティアに行っていた友人から戦利品の和柄文庫カバーをもらい、お返しにチョコとミッキー耳パッチン留め(私が買った黒ニット帽よりも始末に終えないものを他人に渡そうというコンセプトでチョイス)を贈呈。それから焼き餃子とワンタン餃子と水餃子と角煮チャーハンと林檎酒を注文して飲み食いした。ミンミンの餃子は前にも書いた通りあっさりさっぱり味で、焼き餃子もワンタン餃子も水餃子も皆それぞれに美味しい。私は元々餃子の中では水餃子が好きなので、ミンミンの餃子の中でも同じく水餃子がいちばん美味しいと思ったのだけど、餃子本来の味としては焼き餃子だし、身体を温める冬向きの食べ物としてはワンタン餃子だろうとも思った。甲乙つけがたい。つける必要もない。
猫ウイルスにやられた(Cat Scratch Fever)・目を細めて(ねこなど)・だるまさんが転んだ!!(そら猫)
人が近付いても動じずに巣で卵を温め続ける鳩。その姿に「親はこうあるべき」とのメッセージを読み取るのは勝手だが、その鳩は人を敵と認識してないか生存本能が壊れているのでは。SueMe SubLogより。
★ 「一番ノリ:『刺し身』で 川副町の漁業者有志、旅館関係者招き試食会/佐賀」
今季一番摘みの海苔を使った刺し身「華ノリ」(初(はな)ノリ)。日持ちがしない為に漁業者に限られていた生食を、新しい海苔の食べ方として広める試み。美味しそう。年2回しか味わえない稀少さも評判を呼ぶかも。