2006-12-01 萌え猫&アニマル/はてブより/「ルナシー」 [長年日記]

[動物] 萌え猫画像

お風呂掃除なの(ニャ郎ども通信)・太陽の恩恵(東京都庁のニャー。/世界はニャーでできている。)・祝・テレビCM出演(我輩はスコである。)・新宿猫最終回ついでにおさらい IIIIIIVVIVIIファイナル(錨は巻き上げられ、炎の時代が始まる/宇宙は猫と猫以外のものでできているより)・ネコの気持ち(タクミノセカイ。)・プチプチを潰そう(猫式訓練所)

「聞くもおぞましいミスコンの舞台裏」

女子力高い女子達の苦労と戦い。「ガムテで肉を寄せ上げ」や「大股開きで陰毛処理」と、「陰湿なライバル蹴落とし」や「枕営業」を引っくるめるのにはやや違和感。つかれたより。

VOGUE NIPPON Women of the Year 2006

「様々なジャンルで圧倒的活躍をみせた『ヴォーグな女』たち」という割には芸能人ばかり。ヴォーグニッポンと日本ヴォーグの違いもわからない。tama*fuwari:NEWS Watching「『今年圧倒的に活躍した女性』大集合=VOGUE NIPPON」より。

「ナックルズブックス『死の真相』」(実話ナックルズ編集部/ミリオン出版)

「実話ナックルズ」編集による「有名人50人の死の報告書」。「不思議ナックルズ」は何冊か読んだが「実話ナックルズ」はよく知らない。死と報道への興味として読む予定。ポトチャリポラパより。

「今度の主役は“L”、映画・デスノート“外伝”上演決定!」

Lのキャラ&Lを演じた松山ケンイチが共に人気を得、スピンオフ作品製作決定。「Lが主役ということ以外はすべて白紙」「『デスノート』以前のエピソードが中心になるとみられる」「月との絡みの有無などは謎のまま」。

デイリーポータルZ クラブ活動「豚肉部」

「豚肉を食べて食べて食べるだけのクラブ」のクラブ活動一覧=調理した豚肉写真ズラリ。特に「あんだんすー」(油味噌。豚肉を使った沖縄の保存食)が美味しそう。食べたい。

「刀削麺を作りたい」

刀削麺の麺だけでなく、麺を削って跳ね飛ばすあの特有の刀をも自作、でも生地作りページに「※お店の人に生地の作り方までは聞いていないので、全部適当です」との注意書きがあるぐらいに全部自己流。それが楽しい。

[映画] ルナシー(主演:パヴェル・リシュカ/監督:ヤン・シュヴァンクマイエル)

公式サイト

2人組の屈強な男達に、無理矢理拘束衣を着せられる悪夢にうなされる青年ベルロ。入院先の精神病院で亡くなった母の葬儀を終えた帰りの彼は、宿屋にて風変わりな侯爵と知り合い、彼の館へと招かれる。そこでベルロが目にしたものは、涜神的な儀式・侯爵の“死”と“再生”。そして彼は侯爵に導かれ、恐ろしく自由な精神病院へと連れて行かれ、“治療”の為に入院する事となるが……。

キアヌ・リーブスとスティーヴ・ブシェミを足して二で割ったような(※主観※)、容貌からして見るからに繊細で神経質そうな青年が、気持ち悪い侯爵に導かれて様々な狂気の世界を目の当たりにする作品。冒頭に監督が登場して、「この映画は芸術作品じゃない、芸術は死んだ、これは商業作品だ」(意訳)とエクスキューズするのだが、美術性の否定という恐らく真意を汲んだ上で尚いちゃもんをつけるならば、「自由の利かない身分の商業的映画監督がこれを聞けば『ふざけんな』と言うに違いない」といったところか。こんな自己満足の極地(貶し言葉に非ず)の何処が商業作品なんだ、と。

これを観に行ったのは“哲学的ホラー”という触れ込みに興味を惹かれたからだが、“哲学的”を「人間真理の追求」と解釈すれば確かにこの作品は“哲学的ホラー”だと言える。

主人公ベルロは暗い宿屋から始まって、激しい雨降る人影のない山野・冒涜的飾り付けの施された教会・明るく豪奢ではあるが身の置き場なく居心地悪い侯爵の館・鳥の羽が舞い散る汚れ果てた精神病院と、場所は代われど陰鬱度と閉塞感はどれも変わりない舞台を引き回される。作品内の世界は無秩序狂乱又は束縛支配のどちらかでしかなく、主人公はどちらにおいても狂気への不安から逃れられず、同じ悪夢に繰り返しうなされる。遂にその不安は逃れる術のないまま現実化する。「狂気は血筋を伝って継承される」という点も加えたこの逃げ場のない絶望は、精神病み気味の人に対して幾分か引金をひく力として働きかねないのではないか。「いや、真の狂気はこんな親切なわかりやすいものではあるまい」という希望的観測も、熱に浮かされた夜見る悪夢が恐ろしく単純な事象の反復である事を鑑みれば、何とも頼り甲斐がない。

そしてその陰鬱で憂鬱な本編以上に強烈に印象に残ったのが、物語の幕間に挿入される、切り身の肉を主体としたストップモーションアニメで、大層なグロテスク&ほのかにユーモラス。とりわけ、籠の中を肉片がはね回り汚水の中に落ちて膨張し籠からはみ出してぶるぶる震動するシーンと、岩の割れ目に肉片が詰まり膨張して同じくぶるぶる震動するシーンの圧迫感といったらなかった。観ていて胸が悪くなったグロ映像はこれが初めて。また、主人公には狂気の世界から脱出する機会があったのをしかし自らふいにしたその理由が、うら若く清純そうに見える(けど他の登場人物から淫乱と呼ばれている)若い女性を救う為だったという点に、童貞騎士の哀しき性(サガ)まで重なって見えて、一層胸が痛苦しくなった。

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