「エシレ」や「カカオ・サンパカ」と同じく、丸の内ブリックスクエアにある。ジョエル・ロブションのカフェ(の一つ)。前回は、パンを買って食べて、その辺のパンにはない贅沢にして繊細な味わいに、非常に満足した。今回は、文字通り「もう少し踏み込んで」、店内で食事をして帰ることにした。食べるものは、ガレット、いわゆる蕎麦粉のクレープである。
数種類あるガレットから、ビビリな庶民派の私は、ありふれた素材の組み合わせでお値段も順当な、「コンプレット」(卵、ロースハム、グリュイエールチーズ)だったか、「コンプレット ジャンボン クリュ」(卵、生ハム、グリュイエールチーズ)だったか、その辺を選んだ。一方、自分のプレッシャーに負けない友人は、私からすれば組み合わせを見ても首を捻るしかできない、「ペリグルディーヌ」(フォアグラ、トリュフ、洋梨、バルサミコ風味のソース)を注文した。
結果としてこれらはどちらも、それぞれに美味しかった。私のほうは、ありふれた具を選んだおかげで、素材の一つ一つの「ケチってなさ」がわかって美味しかった。そして一口もらった友人のほうは、組み合わせた素材と素材の味のバランスが、絶妙にして繊細で、今まで食べたガレットにない味だった。
「パンもガレットもこれだけ美味しかったら、もう『ラ ブティック~』で充分だわー、本家の『ジョエル・ロブション』には一生行けなくても構わないわー」――と思うのは、“酸っぱい葡萄の心理”が働いている可能性もあって必ずしも本心じゃないかもしれないけれど、でもまあきっと、これが私の真実になるだろう。
探せ!天の王子さま。(1ピキと2人)・影もはずむ(せかニャ!!)/たった25文字だけど猫好きの心にズシリとくる言葉(※テキスト※/ねこメモ)