今の職場に移ってきて、早1ヶ月が過ぎた。正直なところ、うまくやっていけている気が全くしない。職歴だけは無駄に長いのに、ずっと出向だったから社内事情にあまり詳しくないし、身に着けた知識も偏っていて実践的でなく、おまけにかなり年を食ってしまっている、そして何よりも非コミュである私が、部長言うところの「選抜エリートバックヤード部隊」の中で、うまくやっていこうだなんて、今思えば到底無理な話なのだった。
しかし、「異動願を出そう」とか、「辞職して新しい職場を探そう」とか、そういう小手先の工夫で解決する問題ではない――とも、考えている。スキル全般の乏しさと、それがメインの理由にならない勢いの対人コミュニケーション能力壊滅ぶりで、私はきっと、何処へ行ったってうまく行かない。私みたいな駄目人間でもそこそこうまくやっていける、天国のような職場だって世の中には意外と少なからずあるだろう。しかし私がそこに辿り着くには、私に運もコネもなさ過ぎる。
だから私は、遠からぬ将来、今の職場から放り出されたならば、まずは家でのんびり休みたい。降って沸いたコンペと敗北と追放、半年に一度の異動に、私はすっかり疲れ果ててしまった。家で、洗濯と自炊はしっかりやって、苦手な部屋の片付けもボチボチやる合間で、溜まりに溜まった積みゲーを消化する日々を過ごしたい。ゲーム以外の余暇に極力金を遣わず、自炊も節約意識で切り詰めて、貯金を細々と切り崩しながら。そして、ゲームが片付くのが先か、それとも貯金を使い果たすのが先か、いつか“終わり”が来たなら――――住み込みの農業仕事で働きたい。農業が楽な仕事だとは微塵も思っていないが、相手が「人」じゃなくて「野菜」或いは「自然」であるほうが、私には向いていると考えている。でも、そう簡単に「住み込みの農業」の仕事なんて見つからないに違いない。だから結局どうなるかは、敢えて文章に書くまでもないだろう。もういい。もう疲れた。
ジュリー風(気が付けばデブ猫)/カゴの中から(猫式訓練所)/独身一人暮らしで猫と一緒にお嫁に行った親友(※テキスト※/ねこメモ)