レトルトのパスタソースで名前が使われているぐらいに有名店である、「壁の穴」。新宿西口の地下街にあるのも知っており、何度か覗き込んでもいたが、狭い店内は大抵いつも混んでおり、「そんなに安いパスタでもないのに、落ち着かない状態で食べたくない……」と躊躇して終わっていた。しかし今回、外出した先である浦和にて、「壁の穴」と巡り逢えた。こちらの店は狭くなく、安心して食べられる雰囲気だったので、早速「スクランブル」を注文した。
「スクランブル」を説明するには、まず「若者のアイドル」を説明する必要がある。「若者のアイドル」は、「壁の穴」公式サイトで、次のように説明されている。
しめじ、椎茸、ベーコン、フランクソーセージ、ピーマン、トマトの具沢山のスパゲティ。壁の穴の代表選手です。元々はそれぞれの具材単品のスパゲティでしたが、お客様から「全部入れて」とリクエストされ誕生しました。
その「若者のアイドル」に、更にスクランブルエッグを足した物が、「スクランブル」である。この深い欲にまみれたパスタは、具沢山でありながら、味付けを濃くせずにまとめており、私好みの味であった。残念なのは、せっかく美味しい味付けと豊富な具なのに、麺が凡庸であるところか。もっと粉が香り高かったり、或いはもちもち食感の生麺にしたりしたほうが、釣り合いが取れると思った。
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