★ カボチャチーズケーキ＆紫芋アイス＠自然食レストラン　さんるーむ

私が２０代だった頃、秋葉原での外食の困難さは、秋葉に頻繁に通うヲタ達の間で一般常識とされていた。俄かヲタの私は、その乏しい食事店情報にさえ疎かった。私の知る秋葉の飲食店といったら、常に満席のミスド以外には、入る勇気が無いラーメン屋と買う勇気が無いおでん缶、あとは少し歩いて万世橋ふもとの「肉の万世」まで行き、地下のラーメン屋か低層階のファミレス的肉屋に入るぐらいであった。

しかし今の秋葉は、選り好みさえしなければ、食べる店に全く困らない楽園となった。実際には選り好みをするが、選り好みをしてなお、食べようと思える店がちゃんと残る。Ａｋｉｂａヨドバシで買い物をした今回は、上階のレストランフロアで食事を済ませて帰りたいと考えた。そして、今まで名前は知っていたが利用するまでに至っていなかった、“自然食レストラン”「さんるーむ」を利用する事に決めた。

“自然食”に対する私のスタンスは、「加工の度が過ぎたり、保存期間が長過ぎたりで、素材の味が落ちているものよりは、素材の味が活きているほうが好き」「濃い味よりも薄味が好き」といった意味での軽い賛同がある程度で、こだわりを持つには至らないレベル。薬に対するアレルギーはあっても（アスピリン喘息）、食べ物に対するアレルギーは今のところないので、こんな気楽な事が言えるのだろう。なので料理は深く考えずただ「何となく食べたい」で、ロールキャベツを注文した。出てきたロールキャベツは、一般的な味付けよりも素材の味を活かしているようないないような、美味しかったが記憶に残るほどではなく、さらりとした印象であった。同行の友人が注文したキーマカレーも、同様であった。

それだけで終われば、わざわざ日記に書かずにスルーしたのだが、この後に思わぬ展開があった。“自然食”に由来する物足りなさから、友人と共に各々デザートを注文したところ、こちらが印象に残る美味しさであった。食べたデザートは、カボチャチーズケーキに紫芋アイス。カボチャのチーズケーキは、砂糖の甘さが控えめだがカボチャの甘みとうま味がチーズケーキに調和して美味しく、紫芋アイスは紫芋特有のねっとり感がこちらもアイスに合っていた。次回からは、デザート屋代わりに積極利用したい程であるが、デザート屋ならばＡｋｉｂａヨドバシ内に丸福珈琲店もあるのが、贅沢な悩みである。

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