「MOTHER1+2」クリアから「~3」のプレイまでに、何となく半年弱の間が空いた。「~1」「~2」の余韻がすぐさま上書きされるのを惜しんだからだった気もするし、「~3」が短いと聞いて手出しを惜しんだからだった気もする。結果的には、「~1」や「~2」と「~3」はかなり趣の違う作品であり、間を空けていて良かった。
ここまで書いて、「結局『~3』って何の物語だったんだろう?」という気持ちになった。「~1」「~2」は、プレイが終わって今なお“MOTHER”感があるのに対し、「~3」の“MOTHER”は規模が小さい故に、ラストバトル内限定の感動に留まっている。むしろ「~3」の“MOTHER”は、物語をまとめる単なる横糸に過ぎず、その他のキャラ達の来た道と行く末にこそ、メッセージ性があるのかもしれない。全員それぞれの意味で、実は“終わっていた”人間であった彼等が、きっちりと引導を渡されて本当に“終わった”り、或いは再生に向かった――というところに。