2010-01-29 「新約聖剣伝説」クリア雑感 他 [長年日記]

「新約聖剣伝説」クリア雑感

ネットでは殆ど悪い評判しか出ていないのを承知の上で、「新約聖剣伝説」を入手しプレイした。スクウェアゲームの内、FFとサガと聖剣については、「時間を掛けてでもいずれ全ての作品を遊び尽くしたい」という、遥かな野望を抱いている。それを叶える為には、駄作評価の存在なぞ気にしていられない。特に本作品の場合、遠い昔にクリアした「~ファイナルファンタジー外伝」との差を確認したい、という気持ちもあった。

戦闘
A・RPGは、何はともあれアクションありきである。本作品は、主人公(&同伴)キャラが敵に認識された瞬間に、“戦闘モード”に移行する形式であり、こちらは比較的近い過去にクリアした「LoM」に近い感触であった。敵を倒して得られる経験値でレベルアップする他に、魔法の属性と武器の種類毎に熟練度が設定されている。PSソフトとGBAソフトを比べるのは野暮なのだが、「LoM」でやり込んだ技閃き?が存在しない分、物足りなさを感じたのは否めない。また、全体的に動きがもっさりして感じられた――ような気もする(自信がないので曖昧に濁した)。
システム
「戦闘」について先に語ったので、それ以外のシステム周り。聖剣伝説の売りの一つが「リングコマンド」であるらしいのだが、これは、階層を深くすると大変に使い辛い代物であるように感じた。もっとも私は、思考が指先の動きに直結しているタイプのゲーマーではないから、システム周りの操作が洗練されていようがいなかろうが、特に違いがない。そして、アクション要素を持つゲームをプレイしている時点でストレスに満ちているから、そこら辺の出来が悪かろうがあまり関係ないようであった。
シナリオ
ネットでの悪い評判の多くが、シナリオ批判であったようである。「~ファイナルファンタジー外伝」の物語をベースに、「サガフロンティア」のアセルス編&「LoM」の宝石泥棒編で知られる生田美和氏が手を加えたところ、出来上がったシナリオが女性主軸に改変されており、従順で淑やかで護ってあげなければならなかったのに最後は悲劇的結末を避けられなかった旧ヒロインを愛するプレイヤー達が猛反発した模様。私は、アセルス編も宝石泥棒編も好きだった人間で、ジェンダー役割に揺さぶりを掛けるような話は好物である。……が、このシナリオは、あくまでも女性主軸というか女性の立場救済が行われているだけなので、あまりぴんと来なかった。あと、リメイクと見なされている作品で、主題を変えてしまうのはよろしくないかも、とも思った。
キャラ
ヒロインもプレイヤーキャラにしたのは、「男性が女性を護る」物語構造をなぞる時代でもないから、2ch等の批判と真っ向対立して私は支持したい。問題があるとしたら、主人公♂♀両方ともが、頭で考える事をせずに感情と脊髄だけで反射しているように見えてしまうところ。他の主要キャラも合わせて、言動がこなれてなくて置いてけぼり感が高かった。そんな状況に、「LoM」の(と見せかけて、話によれば「聖剣3」の)キャラが多数加わっても、ますます混沌とするばかりでしかなかった。

いろいろと“惜しい”ところはあったが、ゲームを中断する程ではなく(致命的なバグやミスでない限りは基本スルー)、主人公♀(魔法特化)と♂(攻撃特化)で計2周するまでやり終えた。魔法は、杖装備状態で敵を半自動追尾するので楽チンなのだが、実は威力が弱いらしく、「RPGゲー中で弱いラスボス」の1人に挙げられているラスボスが倒せなくて、必死にレベルを上げなければならない程であった。その後、主人公♂でプレイして、あまりのサクサク具合に少しだけ茫然としたりした。さーて残す「聖剣」シリーズは、「2」「3」「4」の3本だけだな。

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