インターネットの一部界隈で愛されている、日本のカレーが大好きな外国人記者氏。先日、その記者氏は来日の折に、本場「日本のカレー」を堪能し、レポート(→「日本滞在レポート:『ミツボシ』の欧風カレー」(WIRED VISION))を発表した。彼は、以前から大プッシュしている「ゴーゴーカレー」ばかりでなく、中野にあるという「ミツボシカレー」をも訪れていたのであった。
カレー好きの端くれを自称し、また中野を己の行動半径内に据えながら、私は「ミツボシカレー」に行った事がなかった。中野を訪れた際にはほぼ必ず「ヤミヤミカレー」に行っており、新規発掘の余地がなかった――というのは、この際言い訳にもならない。恥ずかしい。でも、彼の記事を読んだ直後に早速食べに行けば、せめてこの先は恥入らずにいられる。
やってきたミツボシカレーは、カウンターとテーブル数席といった、“こぢんまりラーメン屋”規模の店舗であった。数種のメニューの中から、大好物の卵とカレーがハーモニーを織り成すに違いないオムカレーを注文。出てきたカレーは、ルウがサラサラであり、甘くこってりした日本のカレーを好む記者氏のチョイスからは外れるように感じたが、その違和感は一口食べて霧散した。食べた瞬間に口の中に広がる甘みと、飲み込んだ後に口の中に残る辛みは、まさしく日本のカレー特有のバランスであると言え、恐らく記者氏が好む通りのものである。
同行の友人は、「キノコのサクサクチーズフリットカレー」を注文。一口分けてもらったところ、名に違わぬサクサクぶりであった。オムカレーと併せてどちらもとても美味しく、充分に満足した。パンチが効いたヤミヤミカレーに舌を慣らされている身には、若干上品で物足りない感がなきにしもあらずだが、私とてニンニク&パクチー気分じゃない日が当然あるので、そういう時こそミツボシカレーを再訪する事としたい。