代々木方面に用事があって、「せっかくだからついでにカレーでも食べて帰るか」と思い立ち、代々木のカレー屋情報をネットで検索してこちらに向かった。隣にココイチがあるという立地なのだが、今日行くカレー屋は「野菜」というコンセプトが強力なれば、同じカレー屋であっても競合してないんじゃないかと思ったり。自信はない。
階段を下りて地下に降りると店の入り口、店内はテーブル席が数席のみで割りと手狭いが、代々木という駅の少なくとも駅前周辺に集う店が、全体的にそんな印象であり違和感はない。そもそも、店の名前が「camp」であり、紙ナプキンや使い捨て濡れおしぼりをおさめた飯盒がテーブルに置いてあったり、スプーンがスコップの形をしていたりと方向性を強調しているところからして、「このカレー屋はインドカレー類の“まったり寛ぐ”系じゃなくて、いわばスタンド類の“手早く済ませる”系だな」と察するべきところなのだろう。
メニューは10種類前後あり、多彩野菜から少数精鋭野菜まである中から多彩野菜系を頼もうとしたら、同行者が先に「1日分の野菜カレー」(野菜10種類前後)をチョイスしたので、被りを避けて「7種野菜のタイ風海老カレー」にしてみた。食べてみると、辛さがキツくない以前にカレー味そのものがあっさりめで、野菜の素材の味を活かしつつも癖を抑えて食べやすく調理した風であり、カレー好きというよりも野菜好きというよりも「野菜バッチリ食べておきたいけど別にそんなに好きじゃないんだよなあ……」という人にこそ最もふさわしいのではないか、という感じ。
野菜そのものの味は、正直なところ「らっきょ」のほうが美味しい。のだが、あっちは明確にスープカレーが主体=売りであり野菜がその具に過ぎない。それに対してこちら「camp」は、明確に野菜が主体=売りでありそのようにメニューも構成されており、そのコンセプト自体が気に入ったので、少なくとも今回目に留まったカレーメニュー各種をあらかた食べ尽くすぐらいの範囲で通おうと考えている。
佐々木家の新しい猫。(烏森口の女王)・バランス(世界はニャーでできている。-なでしこ館-)