2009-07-14 「シスタープリンセス」鞠絵EDクリア [長年日記]

「シスタープリンセス」鞠絵EDクリア

  • 病弱眼鏡っ娘で読書好き。こういうテンプレ設定こそ、少し掘り下げてみたくなる。「病弱→(外出がままならないので)読書好き→(目を酷使して)眼鏡っ娘」という芋蔓設定であろうが、出発点の「病弱」とは、具体的にどんな病気なのか。空気が綺麗な遠隔地にて療養中で、始終咳き込んでいる点からして、何かしら呼吸器系の疾患と想像。結核とか喘息とか。いやでも、喘息だと、犬のミカエルとは一緒に暮らせなそうだし。
  • (最近まで海外に出されていた3人を除けば)1人だけ遠隔地での生活を余儀なくされ、外出もままならない身故か、他妹達との相対評価のみならぬ絶対的な劣等感があるらしく、兄に対する問い掛けは「○○(な私)は嫌いですか?」と下から目線が多い。しかし印象が儚げなせいか、ジメジメした鬱陶しさ等を感じなかった。私の場合は逆に、無根拠に溢れ出す自信でゴリゴリ押してくるタイプ(例:狙ってない時の鈴凛)こそを、鬱陶しく不快に感じる。
    • だがしかし、終盤で危篤に陥る展開には、私の中でかなり評価が下がった。12人いる妹の中で、エピソードとしての強度が強過ぎて不公平感かつ、抜いてはいけない伝家の宝刀を抜いてしまった感&兄との今後が必ずや盛り下がる一方感。「病弱」だからって生死の境を彷徨わすのは、設定の膨らませ方として安易だと思う。もっとこう、「片手や片足や片目が無くなるかも」ぐらいに留めて置けなかったのか(←それはそれでマニア受けに走ってて良くない)。
    • また、血縁ベストED?の、「長く入院していたせいで、帰る家が無い(兄上様)」という台詞。「病気がち過ぎて家族に切り捨てられたか、療養費捻出に金がかかって母親が単騎住み込み稼業か……」等想像を膨らます余地があるのが悪くない一方で、やはりエピソードとしての強度が強過ぎて不公平感。
  • 鞠絵の声や格好には取り立てて不満が無かったが、ミカエルの声が露骨に人間なのにやや萎えた。「おはよう!スパンク」じゃあるまいし。
  • 鞠絵との会話の中で、主人公達の境遇が一部判明した。「父親が外交官で、まともな母親はいないが、他の妹達も似たようなもの」とか何とか。これを私なりに、極力常識的に解釈してみたのが以下。
    • 血の繋がりの無い孤児複数を、1人の外交官が個別に引き取り経済的に援助しているが、仕事の都合上、生活面では支援できない故に、個々の養母に託して面倒見させている。
    • 肉親の愛情に飢えさせず、また幼い内には不適切である男女の関係に陥らせぬよう、「お前達は血の繋がった兄妹」「自分が父親」と伝えてある。
    • しかし万が一、兄と妹の1人が男女の一線を越えちゃった場合には、存在しない近親姦禁忌で無駄に苦しませぬよう、「実は君達は本当の兄妹では……」的に切り出している。
    • 血縁ベストEDで同棲ならぬ同居をあっさりOKするのも、「実際には血が繋がっていない(から、間違いが起こっても実質間違いではないので問題ない)」という背景ありき。

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