★ “女流一眼隊”ＣＭの“イケメン盗撮推奨”ぶりが不愉快

先日、予定に１日遅れて発表された、オリンパスのマイクロフォーサーズ機「Ｅ－Ｐ１」は、同社のフォーサーズ機に継続して、宮崎あおいがＣＭキャラクタであるという。一方、半年以上前に発売先行した、パナソニックのマイクロフォーサーズ機「ＤＭＣ－Ｇ１」は、樋口可南子率いる“女流一眼隊”の皆さんがＣＭキャラクタである。デジイチの常識を覆すコンパクトさが売りのマイクロフォーサーズ機だから、どちらともメインターゲットを女性に据えているのは当然として、「フォーサーズ共々、オサレな若者（＆ＰＥＮシリーズの名を冠して飛びつく往年のマニア）に売ろう」と考えている風のオリンパスと、「小金をしっかり持ってるに違いない、若干上の年齢層に売ろう」と考え地得る風のパナ、各々の発売戦略が垣間見られるようで面白い。

しかし、発売戦略は面白く眺められても、ＣＭそのものはそうもいかない。オリンパスは、問題ない。女優・宮崎あおいは申し分なく愛らしく、表現し得ぬものがない。問題は、パナ。樋口可南子をはじめ、各分野でそれぞれご活躍なさっているらしい（が私は知らない）女性たちを起用しておきながら、その“女流一眼隊”に動きを揃えて演じさせている行動とは、「若いイケメンの盗撮」。……あまりにも、くだらな過ぎる。

昔、ａｕのＣＭで、「恋をしたら、撮る」とかいうキャッチの、同じく“イケメン盗撮推奨”ＣＭがあった。当時の私も、今回同様に呆れ気分を害していたものだった。しかし“女流一眼隊”は、ａｕよりもタチが悪い。ａｕの女子が「ひとめ惚れしまくり」な衝動の生き物であるっぽく、多少は若さという弁解も受け入れられそうなのに対し、“女流一眼隊”は「見目麗しいから観賞用に画像記録しただけで恋じゃない」計算の産物のように感じられ、その若くなさが計算高さに結びついてそうでかえって受け入れ難い。

この手の、「男が女に対して行ったら問題視されそうな行為を、女から男に対して行わせて意外性＆話題性を狙う」みたいなＣＭ手法は、イマドキ通用しないで欲しいと強く願う。フェミニスト達が、日常生活に点在し見過ごされがちな男女不平等を世間に認識させる為の手法として用いる分ならば、その問題性を認識した上で敢えて残しておく意味と必要があるのかもしれない。でも、今回の盗撮行為は普通に肖像権侵害で地域によっては条例違反なので、そこに男女不平等の存在する余地なぞない。

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