まず神保町で見掛け、後に西武線沿線の数駅でも見掛け、ずっと気になっていたが、いわゆる「女子供はすっこんでろ」的な閉鎖社会であるように感じて、ずっと怖気付いてもいた。しかし或る荒天の日、行きつけの飲食店が何処もかしこも早々に店仕舞してしまって、「このままではマックに行くか、家で買い置きのスープ春雨でも啜るしかない」という状況に陥った為、悪天候に後押しされる形で、キッチン南海と行ってみたのだった。
他の店が軒並み早仕舞しているせいか、荒天にも関わらず店内はほぼ満席で、「女子供はすっこんでろ」敵オーラも密度濃く渦巻いているように感じられた。しかし、ここで引き下がるとマックかスープ春雨の二択なので、私は気を強く持って着席し、「生姜焼きカレー」というメニューを注文してみた。
カレー激戦区たる神保町にて著名各店と並び称される様に、超絶期待を抱いていてしまっていた為か、カレーの味はぶっちゃけ「……普通のスタンドのカレー」という感じであった。しかし、カレーの味は並としても、添えられていた生姜焼きが玉葱たっぷりで甘くて量もたっぷりで、美味しかった。今度行く時は、カレーは諦めて、生姜焼きをイカフライ辺りとセットにして、白いご飯でもりもり食べたい。この注文ならば、「女子供はすっこんでろ」と誰かに言われる事もなさそうに感じる。まあ恐らく、最初から誰も何も言わないんだろうけど。