個人を特定されたくないので、「某動物園での出来事」としておく。ちょうどお昼時の子供動物園は、動物達も昼の休憩時間を迎えていた。山羊を初めとする動物達は、いつだって囲いの中をのんびり歩き回っているだけのように見える。しかし実は、人間に触れられたり追い回されたりするのが、結構なストレスであって、このようなまとまった休憩時間を必要とするのかもしれない。或いは単に、監視役の係員の休憩時間かもしれない。
そのような、人が立ち入らない柵の中で、2匹の山羊が角の突き合いを行っていた。「カン!」という硬い音が響くのに気付いて、発生元を探して見つけたのだった。角付き合う2匹には若干の体格差があるが、小さいほうはまず軽く上半身を持ち上げた後に、勢いをつけ体重を乗せた頭を振り下ろして相手にぶつかっていく技巧派。一歩も引かない構えで、手に汗握る好勝負であった。
――と、角突き合う様子を熱心に見守っていたのを、突如邪魔したのも山羊だった。柵の内側から静かに口を伸ばし、私の昼ご飯であるパン複数が入っていた紙袋を奪い、柵内へと引き込んで、個々のパンが入った紙袋を撒き散らした。空っぽの大きい紙袋を得意げに咥えて走り回る山羊、おこぼれと見せ掛けて実のある個々の紙袋を咥える山羊達。
突然の出来事に、でも勝手に立ち入ってはマズイような気がするのでまずは係員を呼ぶべきだろうかと頭の中で考えてはいるが、行動としてはただおろおろするばかりの私を尻目に、同行の友人はすぐさま柵内に乗り込んで全てのパンを取り返して戻ってきた。どれももはや、口を付けられてしまったものと恐れていたところが、1個を除いて袋が噛み破られておらず、砂にまみれていたのは外袋だけだったので、安堵して食べた。
ここまでの騒動は、居合わせた2組のカップルに笑いながら見物されていた。彼等の目には、「昼食を横取りしようと企む山羊vs昼食を取り返そうと抵抗する人間」に見えていたかもしれないが、一応こちらの心積もりとしては、「規定外の餌を食べようと目論む山羊vsその片棒を担がされまいと抵抗する人間」だったので、この場を使って無意味に弁解しておく。どちらであろうと、こちらが迂闊で間抜けだったのは紛れもない事実である。
2008年Xデー(世界はニャーでできている。)・にゃんこ型クッキー(晴れのちニャンコ日和(別館))・昨日、動物病院で。(烏森口の女王)・ごちそう その1→ごちそう その2(ぽれぽれDays)/メリートリタベマス!(ちゃとらとはちわれ)・ほわいと くりすます。(wonderful cats)(以上2点、猫式訓練所より)
歳末ウシ祭り9(シタツンガ/Photolog Zoo)・「暴力的なかわいさ…サンタの格好したペットたちの写真17枚」(らばQ)/“When What To My Wondering Eyes Should Appear ...”(犬/Cute Overload!/教官不定期日誌より)/「ゾウのサンタが小学生に芸を披露 タイ」(AFPBB News)・「トキ放鳥3カ月、試練の冬 えさ求め水田に」(朝日新聞)