10年以上前に1度だけ行った体験がある筈なのだが、「果てしなく屋台が続いていた」のと「果てしなく帰りの電車が混んでいた」記憶しか残っていなかったので、午後半休取って、改めて行ってきた。行きは幸いにも特急券が買えたので、池袋からのんびりと。百貨店で食料を買い込み、特急乗り場ではジューサーバーの人にアイスをもらって、小旅行気分。平日の午後なのと、目的地が渋いのとで、騒がしい乗客もなく車内は快適。
辺りが暗くなりかけた頃合に秩父に着くと、既に道の各所に人が溜まっていた。気が付けば、増えた人波に足止めを喰らって、ちょうど目の前を出発する山車を見物。その後は、流れ出した人波に合流して、山車の後をついて歩いて秩父神社へと向かった。秩父神社で人波から解放され、自由に歩けるようになったので、屋台を眺めたり土産売り場をチェックしたりしながら移動。
そうこうしている内に、私のお目当てである花火が徐々に打ち上げられ始めた。今年の夏は花火を見ないまま終わったので、夏の花火より綺麗だという冬の花火を見たかったのだが、冴え冴えとした空に浮かぶ花火は凛とした美しさで、確かに夏よりも美しく見える。また、この秩父夜祭の花火は、一箇所に留まらずとも移動しながらゆったり見物できるのも良い。撮影時は、さすがに足を止めなければブレて無理だが。
随所随所で花火をカメラに治めつつ、随所随所で蕎麦すいとんと鹿汁と猪汁を胃に治めつつ歩いた。蕎麦すいとんは文字通り蕎麦風味のすいとんで、擦り下ろして加えた柚子が爽やかに美味しく、鹿汁は非常にさっぱりとした臭みの全くない美味しい肉がたっぷり入っていて、猪汁は同じく臭味がなくて豚肉と言われても判らない肉が少しだけ入っていて、どれも寒空に大層美味しかった。
花火は夜10時頃まで打ち上げられ続けるという話だったが、最後まで見納めると帰りの電車がなくなるので、9時半頃から撤退準備。混み始めた土産物屋に駆け込んで、勤め先用に柿のお菓子と桑の実のお菓子を、自分用に秩父餅と豚肉味噌漬を買って帰った。帰りは特急券がないので、普通電車に詰め込まれて長時間揺られて帰った。昔の私と違い、通勤電車で鍛えている分、この混雑は大して辛くなかった。
しかしそれにしても、花火写真はとても難しい。撮影を重ねる内に、手ブレ軽減する方法を閃いてはみたのだが、それ以前に撮った写真は軒並み酷くぶれていて、全く使い物にならなかった(それ以降に撮ったものにも手ブレは残っている)。それから、「キヤノンは色合いが派手」というのはここでもその通りなのか、「花火」モードで普通に撮影した結果が、まるでネオンのような原色。これはこれで綺麗だと思うので良いのだけれども。
タランちゃん(仮称)(フタユビナマケモノ/Photolog Zoo)・覗いて(レッサーパンダ)&ハードル(モモイロペリカン)(以上2点、やきにく写真日記)