★ 杉並発のゆるキャラ「なみすけ」に、嫉妬＆絶望

初めてなみすけを見たのは、杉並区の「暮らしのガイド」的小冊子の表紙だった。緑色の恐竜ともイモムシともつかぬ生命体が、桃色の同種と一緒に、小さくさり気なく描き込まれていて、強くは惹かれなかった代わりにその後ずっと記憶に残り続けた。 「杉並区の人気キャラクター」の評判を聞いた時には、「ああ、あの恐竜又はイモムシかー」と、記憶と即結した。狭い世間であるところの杉並区界隈で、なみすけはかなりの人気を博していたらしい。パンまで発売されるという熱烈人気を確認する意味も含めて、他には単純に食べ物として興味が湧いたので、杉並区内のセブンイレブンへと出かけた。

なみすけパンは、パンコーナーの最上段に広いフェイスを取って陳列されていた。顔の再現性はあまり高くないが、なみすけの持つゆる可愛い雰囲気を損ねていないので、多分問題ない。内部に詰まったアップルカスタードクリームは、「好物：りんご」というなみすけの設定を活かしてあり、となると恐らくはなみすけの未消化物だろう点が気に掛かるが、食べるに失敗の少ない味ではある。買って帰って眺めて食べて、程々に満足した。

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そんななみすけの事がもっと知りたくなり、いろいろ調べてみた。各種公式グッズが販売されている事・パン以前に阿佐ヶ谷のケーキ屋でケーキ化されている事・ブログも書いている事、等わかってきた。しかし、なみすけのゆるさと可愛らしさと活躍ぶりを知るにつれ、私の心はますます癒されるの逆に、徐々に憂鬱に浸り始めた。 私もなみすけのように、散歩して人間観察する日々を過ごしたい。私の人生となみすけの人生を取り替えたい。なみすけの可愛らしさまでも受け継ごうだなんて大それた野望は抱いていないし、なみすけの可愛らしさを持たない私が散歩したところで杉並区民に限らず誰もチヤホヤしないし、お散歩ブログのコメント欄だって閑古鳥だし、誰も私なんかにはりんごをくれないから飢えて死んで干からびるけども、それはそれで構わない。働きたくない。ただただ、働きたくない……。

一方、なみすけと同じく杉並区のマスコットであり、なみすけと名前を混同されがちな「すぎ丸」。彼は、本体が杉並区内を走るコミュニティバスであるので、日々の労働によって地域住民に貢献し、地域住民に愛されている。なみすけでなくすぎ丸ならば、私の嫉妬と絶望を誘わないかといえば、そうでもない。労働とか貢献とかで人々の承認を得られるだなんて、そんなのも所詮は絵空事に過ぎない筈なのに、その絵空事をあっさり実現しているすぎ丸が憎い。承認を得られない労働なんて、善福寺川にでも投げ捨てたい。働きたくない。ただただ、働きたくない……。

→関連：「すぎなみアニメキャラクターは『なみすけ』に決定」（杉並区）／「『なみすけ』全国へ　人気の？杉並キャラ」（ＭＳＮ産経ニュース）／「なみすけ：杉並のキャラのケーキ、区内４カ所で発売　新たな名物に」（※キャッシュ※）→「なみすけ：杉並の公式キャラのケーキ人気、妹ナミーも登場　グッズ販売好調」→「なみすけ：杉並区の『ゆるキャラ』がクリームパンに　セブンイレブンで発売」（毎日新聞）／「【４コマ】なみすけ４コマ劇場はじめました！」＆「【４コマ】４コマ劇場　きいちご」（てくてく×なみすけ）

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兄として（我輩はスコである。）・箱ベッド＆何かのトレーニング？（ほんわかにっき）

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「エイリアン似の奇虫の生着替えシーンを激写した！」（※グロ注意※／ココロ社　♪ほのぼの四次元ブログ♪）

ゲジとザトウムシは超苦手。あまりのキモさにビー玉目になってブクマ。林等の中に入る時は、彼等がその辺を多数蠢いてる事実から目を背けている。「生理的に受け付けない」は、人間男性でなく彼等に向けるべき言葉。＜「エイリアン似の奇虫の生着替えシーンを激写した！」

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