2005-07-09 海賊版撲滅キャンペーンCMと映画版「電車男」CMが不快/ニュースいろいろ [長年日記]

[雑記]海賊版撲滅キャンペーンCMと映画版「電車男」CMが不快

 海賊版撲滅キャンペーンCM

最近の映画は、本編上映前にまとめて流れる予告編の最後の締めくくりとして、「海賊版撲滅キャンペーン」のCMが流れるのが基本スタイルらしい。これが、既に様々なblogで言及されていても敢えて言わずにはいられないほど、非常にセンスが悪くまた不愉快な代物である。

まずスクリーンに、可愛い顔に張り詰めた表情を浮かべた女の子のアップが登場する。彼女の双瞳から滴り落ちた透明な涙は、頬の辺りに差し掛かった辺りで泥のような色に変色する。海賊版によって「映画が汚されている」との比喩表現らしいのだが、これには例えようもない程の生理的嫌悪感を掻き立てられる。

そしてその後には、フィルムに髑髏を描いて切断して見せる「海賊版撲滅」の安直な表現と、ポップでチープな“SAVE OUR MOVIES”(うろおぼえ)のマークが続けて表示されて終了。初っ端のドギヅイ表現でかきたてられた嫌悪感&不安感をおさめる場がない、大変にチグハグな演出である。

海賊版撲滅のPRは大事だと思うんだが、こういうただエゲツないだけの映像を見せられても、とても応援しようという気にはならない。何より、こんなモノを見せられた直後に「さあこれから本編だ! 楽しめ!」って言われたって、そう簡単には気持ちが切り替わりやしない。せめて予告編CM群のいちばん最初に流してくれれば、少しは気分も和らぐのだけど。

 映画版「電車男」CM

「電車男は」はスレもまとめサイトも漫画も見ていないし、映画もドラマも舞台も見る予定はないが、ネット上で評判となりその後各種メディアに浸透していく様を興味深く見守っている私である。

その「電車男」映画版の予告CMを観て、前述の「海賊版撲滅キャンペーンCM」程ではないにせよ、微妙に不快感をかきたてられた。「電車男」に興味はなくとも反感も感じていない自分が、何故CMに不快感を感じたのか。しばらく考えた結果、その理由がわかった。

私に不快感をもたらした原因、それは中谷美紀であった。要らぬ誤解を招かぬよう、正確な表現を心掛けて言い直せばそれは、「眼前のオタク君に対して『こいつを巧い事利用して例えば珍妙な恋愛体験記でも執筆して世に出してやろう』といった下心を抱き、その下心が女に不慣れな眼前のオタク君にはバレないように取り繕ってはいるが、第三者にはバレバレでも一向に構わない(だってどうせこのオタク君私にベタ惚れだしー、他の奴が何か言ってきたって『私とどっちを信じるのっ!?』って言えば絶対に私を選ぶに決まってるしー?)、そんな不遜な表情を浮かべているようにしか見えない中谷美紀」であった。

私の目に中谷美紀は、オタ男が愛を捧げその経緯が2ちゃんねらからやがて日本国民全体にまで爽やかな感動を呼び起こすに至った「エルメス」ではなく、「黒アルテイシア」※1として映っていたのであった。

[動物]萌え猫画像/萌えアニマル画像/リオデジャネイロでピット・ブルの繁殖が禁止される

 萌え猫画像 トラジくん、あらあら、フク枕でお休みですね。(フクトラ日記(7月8日付))・大好き真蛸(しじみ日記(7月9日付))・カラ傘ネコ(ニャ郎ども通信(7月9日付))・格子越しに(イタグレと同居人(7月7日付)/猫酒ニュース。(7月8日付)より)・な、何事っ!(猫の日常 犬の非日常(7月8日付)/299〜nikukyu〜(7月9日付)より)

 「ピット・ブルの繁殖が法律で禁止される」

他の国(例:豪州ニューサウスウェールズ)でも見られる、危険で獰猛な大型犬を強硬管理する政策の1つ。ただ、リオデジャネイロで現在3万匹のピット・ブルがいるという背景が「世界有数の犯罪都市なので住民が番犬として飼っていた」という事なのだが、これは何かしらの改善が為されているのだろうか。状況には何ら変化がなくて、単に住民が自衛手段を失うだけなのだとすると、「猛犬が人を襲う不幸な事故が減るから喜ばしいですね」という話では終われない。

[食べ物]培養肉バーガー登場の近未来

 「培養肉バーガーが間もなく登場か!?」

最新の生物組織工学を用い、筋肉組織細胞を発達・結合させて作られる見込みの「培養肉」は、従来の畜産場で生産される肉よりも薬物汚染等の被害が少ない、との事。

記事には続けて、「京都議定書で『世界的な肉生産量縮小』も目標の一つと定められたことは、あまり知られていないのではないでしょうか」との識者コメントがあって驚いた。肉食が、他の生物の命を屠るのみならず、何と地球温暖化にまで繋がっているだなんて、何と恐ろしく根深く退廃的な行為だろうか。それでも私は、どうしようもなく狂おしく肉が好きである。

[医療・健康]中国産ビールの95%が基準値以上のホルムアルデヒド含有の恐れ

 「中国産ビールの95%に発がん性物質」つかれた(7月9日付)より)

「中国のビール製造業者はビールの沈殿物除去のため、人体に無害なシリカゲルやPVPPの代わりに、コストが数十倍安いホルムアルデヒドを使用している」「中国食品安全法は、ビール製造過程でホルムアルデヒド含有量が0.2mg/Lを超えないよう基準値を定めているが、中国ビールの実際のホルムアルデヒド含有量はその6倍にのぼる1.2mg/L」「一部の高級ビールを除き、95%の中国産ビールにホルムアルデヒドが含まれている」との事。日本に輸出されているビールが、残り5%の「高級ビール」に該当するかどうかは不明。中華料理屋で青島ビールを飲んで悦に入っている場合じゃない可能性もある。今後の追加報道に要注意。

[その他]遺伝子組み換えナタネの自生範囲拡大

 「<遺伝子組み換え>セイヨウナタネが5府県14カ所で自生」

1年前には陸揚げ港周辺での自生が確認された遺伝子組み換えナタネは、今回内陸部でも自生が確認された模様。除草剤に耐性を持つよう遺伝子を組み換えられたナタネなので、繁殖範囲は今後ますます広がりそう。

※1 私の妄想に基く架空人格であり、「59番目のプロボーズ」著者とは別存在です。

本日のツッコミ(全4件) [ツッコミを入れる]
y (2005-07-15 16:12)

海賊版撲滅キャンペーンですが、そのCMみてないけど不快感はよくわかります。個人的意見ですが客は所詮消費者な訳で、良い品を安く手に入れるにこしたことはない。買う人も買わない人もいるでしょうけど‥映画制作者側の想い(含儲け)というのを正当性を込めて押し付けられてもしらけるなあ。傍観している客も加担してるぞ、と告発しているわけですからね。こちらは傍観するしかないわけですし。

素光 (2005-07-17 15:01)

正規の料金を払って映画観に来ている観客に対しては、優越感をくすぐるような作りのCMのほうが絶対支持されると思うんですよね。
あと、その海賊版撲滅キャンペーンのCMが、映画館では流されててもTVやネット上では公開されていない辺り、「あまりおおっぴらに見せるモノではない」という判断が働いているように感じられて、つまりその分映画館に来る観客が馬鹿にされているようで一層腹立たしいです。

あのCMは問題だ (2005-08-17 00:51)

恐すぎる、子供が見たらトラウマになる。女性は美人だかなんか表情が硬くて恐さが残る、即刻中止させよう。

素光 (2005-08-17 08:54)

先日行った映画館ではこのCMを上映してなくて好感が持てました。
上映期間が終わってくれたのか、それとも単館系では上映していないのか、そこまでは判断できませんでしたが(月に1回映画館に行くか行かないかぐらいなので)。

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