台風6号に引き続いて現れ本土上陸の可能性も懸念された7号であるが、実際のところは朝方に激しい雨を降らせただけで終わった模様。
先日の喜多方ラーメンに引き続き、今日は札幌ラーメン。近所のスーパーで投げ売りされていた焼き豚と角煮と生卵を添える事にする。どうも私にはこのメーカー(謎)の麺は固いようで、今回も時間をたっぷりかけてのびのびのラーメンを茹で上げる。味噌ラーメンなんだからバターとコーンを入れれば良かった、と気付いたのは食べた後。
ラーメンの他には、切った茄子を薄めたそばつゆでただ煮ただけの物を作る。本当はこれを冷やして生姜醤油で食べるのが美味しいのだけど、今日は冷やす時間がないのでそのまま食べた。このままでも充分いける。
女流作家ミステリアンソロジー。姉妹編に「緋迷宮」・「紅迷宮」。
全10編を読み終わった。感想を幾つかリストアップ。
「緑の手」(桐生典子):
植物を見事に育てる腕を持ち、関わった人々に幸運をもたらす「癒し系」の従姉。「植物のような女」を扱った短編は、確か山田詠美のもので読んだ事がある。あちらの女性には「呼吸だけはしている死んだような静かさ」を感じたが、こちらの女性にはそこまで受身ではない。健全な明るさ・優しさ、そしてだからこそ恐怖をそそられる底知れぬ支配力がある。緻密に書き込まれた情景が無駄ではない点が素晴らしいので、機会があれば他の作品も読んでみようと思う。
「箱の中の猫」(菅浩江):
地上と宇宙ステーションの400kmの距離に隔てられた、恋人達である宇宙飛行士と保母。題名の「箱の中の猫」とは、量子力学で語り継がれるパラドックス「シュレディンガーの猫」の事である(私には物理学系は全く良くわからないので、詳しそうなサイトにリンクを張っておく)。菅浩江は男女の恋愛をこの「シュレディンガーの猫」に喩えていて、その巧さにとても感心した。ただ話自体が「美亜に捧げる真珠」(梶尾真治)とかなり似ている気がするのは残念。
「オフィーリア、跳んだ」(篠田真由美):
知恵遅れの妻の突然な自殺の「真相」を知ろうとする老人と、彼の前に真実を明かす青年。「妻を心から愛していた」と語りながらも「手芸好きの妻が作った稚拙な作品を部屋に飾る事は許さなかった」と平然とのたまう主人公に対する違和感は、推理を依頼された「青年」によって冷徹に暴かれていく。青年によって正しい姿を与えられた亡き妻の「美しさ」に溜息。この作品は、著者のシリーズ作品「建築探偵・桜井京介の事件簿」の一篇にあたるらしい。これもまた、機会があったら読んでみるのも良さげ。
朝方トイレに立った。私が起きた気配でつられて目を覚ましたレオンが、トイレの前までついてきた。ごはんを貰おうと思っているのか甘えているのか知らないが、相変わらず可愛い奴だなー等とぼんやり考えながら個室に入った。
済ませるべき用を済ませた後、さてもう一眠りするかとドアを開けようとして……開かない。外開きのドアが、内鍵も開錠した筈なのに何故か開かない。外に何かつっかかるものがある。慎重かつぐいぐいと少しずつドアを押し開け、ようやくできた数cmほどの隙間から外を見ると……こちらに背中を向けてもたれかかる姿勢でレオンが寝ていた。すぐに布団に戻って眠りたい私にはものすごく邪魔なので、隙間から爪先を出してレオンを押しやろうとしたら、逆に私が邪魔者とばかりに噛み付いてくる始末。全然可愛くない。
キングの作品にも「植物のような女性」が出てくる短編がありました。なんだったかなぁ。彼女といると強くなった気がする平凡な青年が好きでした。
キングのその短編、読んでみたいです。買い集めている内にいずれ遭遇できるでしょう(読んだのに忘れた可能性も否定できませんが…)