2010-07-27 私の胸の中で、すき家が復活&再生 他 [長年日記]

私の胸の中で、すき家が復活&再生

「すき家の牛丼がリニューアルした」という不確定情報に心揺さぶられ、これまで長らく敬遠していたすき家に乗り込んだ。わざわざ訪れる程に期待をかき立てられている癖して、「いや別にそんなに期待していないし……?」と己を偽り平静を気取る事により、期待が外れた時のガッカリ感を低減するライフハック。だが実際に、「おろしポン酢牛丼」を選んで食べてみると、さっぱりした大根おろしとポン酢の下で静かに主張する味は、「あれ? これから先はすき家を敬遠する必要なくね?」との感想がこぼれる位、一食分の食事として普通に満足できる味なのであった。

昔々、今から5~10年程前。すき家は私の中で、「風変わりなメニューを堅実に提供している牛丼屋」として、高い好感度で受け入れられていた。当時お気に入りのメニューは「ハーブチーズ牛丼」で、世間一般からはゲテ扱いされていたそのメニューは、牛丼にしつこくないまろやかさを足して、なかなかに美味しい食べ物であった。また、「ミニ盛」サイズが用意されている点も、「小腹空いたけどがっつり食べるのは気が引ける」夜中等に、臆せず食べられてとても良かった。

その評価を取り下げたのは、数年前。松屋や吉野家と比べて店舗数が少ない事もあり、最寄駅周辺に新規開店したのを機に、実に数年ぶりに入ったすき家であった。その、数年ぶりに食べたすき家は、記憶を遙かに下回って、少しも美味しくなかった。経費削減の皺寄せか、それとも偶然その店舗が外れ店舗なのか――しかしどちらが理由であるかを確かめる為に、再び牛丼を食す気はとても起きなかった。その後私はすき家では、「お好み豚丼」しか食べなかった。牛ではなく豚を、お好みソースたっぷりで食べるなら、まあそんなにがっかりしないだろう、と。

今回、更に数年ぶりに食べたすき家は、問題なく美味しかった。そして、家に帰ってから確認して判明したのは、「リニューアルしたのはすき家ではなくなか卯」という事実であった。という事は、私の最寄駅すき家が外れ店舗なのか、数年前のすき家が一律美味しくなかったのか――しかしどちらが理由であるかを確かめる為に、再び最寄駅すき家を訪れる気はとても起きない。敬遠していたものと和解できて、自分の人生が少しばかり窮屈じゃなくなった喜びに静かに浸りつつ、しかし私は最寄駅のすき家を今後も利用せずに行こうと思う。

萌え猫画像

テラスの掃除も終わったので(はせべのお気楽猫たち)・見つめる警戒心(世界はニャーでできている。-なでしこ館-)


猫@藤沢市

Tags: 動物
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