荻窪と井荻の間の辺りにある、知る人ぞ知るホルモン屋・ハンちゃんスンちゃん。これまでに、ホルモン盛り合わせやモツ鍋や冷麺を食べて、半端な立地からは想像できない半端ない美味しさに、満足を覚えた店である。今日はこの店へ、サムゲタンを食べに行ってきた。メニューに載っているのを見て、「食べた事のないサムゲタンを初体験するなら是非この店!」と決めた後は、寒さと栄養を取りたくなる体調の襲来を待ち構えていた形である。なお本場では、夏の料理とされているそうなので、念の為。
店に入り、メニューを眺めて今日の注文を組み立てる。サムゲタンの他に、野菜的なものと、後は温麺とホルモン盛り合わせを注文する事にした。後で思えば、注文をした時に、店員がこちらを不審がったような様子はあった。しかしその時は、思い過ごしと判断し、それ以上の注意を払わなかったのだった。早々に運ばれてきた、野菜的なもので舌と胃のリハーサルを行い、次には、グロテスクな肉片達を火で炙ったものを口に運び、その後にやってきた温麺を火傷に気をつけつつ啜る。麺に弾力がありスープが酸味でスッキリしている冷麺と、麺がふんわり柔らかくスープがまろやかな温麺、冷と温でこうも違うのは興味深いがどちらも美味しい。っていうか、サムゲタンが来る前にややお腹が満ちてきた感もあるが、うーんまあ大丈夫かな……?
満を持して、サムゲタン登場。うっすらと白く濁ったスープに、大きな鶏の固まりがごろりと入っている。大きくても鶏ならば、味はさっぱりしているし骨は可食部分じゃないし、恐れる程でもないと判断して、鶏肉の解体にかかる。その時、発覚した真実。――鶏の中に、米粒が! これは意外! そりゃあ先程、一緒に温麺を注文して店員さんが不審がった訳である。「どんだけ炭水化物好きだよ」とか思われたに違いない。まあでも、炭水化物は本当に好きだし、中に米粒が入っていて難易度が上がったとはいえ、それでもまだ食べきれない事はない。むしろ、燃える。動揺を抑え、解体した鶏肉と、中の米粒を、スープと共に啜った。想像と違って、とても優しい味がした。韓国の薬膳料理なら、もっとパンチが効いているかと想像していたし、パンチの効いた韓国料理は恐らく美味しく食べられるが、しかしこの優しい味は構えずに食べられて好みである。喜んで食べ進めてすぐ、ぶち当たった次の真実。骨が、長時間煮込みの効果で柔らかくなってて食べられる! これも意外! 食べられるように調理された鶏の骨は、美味しいからして食べきらなければならない。またハードル上がった。でも大丈夫、優しい味だから少し頑張るだけで全部食べきれる。身体にも良い筈だし!
――結局この日は、注文した料理をきれいに食べ尽くし、昭和生まれの面目躍如であった。でも、次にサムゲタンを食べる時には、他の注文を少し控えようと思った。本来の季節であるという夏場にでも、冷麺と合わせて食べてみようかな(←炭水化物同士の組み合わせには懲りないらしい)。
厳寒の中で・・・(ライオン/wonderful Zoo)・オリイオオコウモリ やぱり逆さま(動物の写真)・冬のフリーフライト(猛禽類)&雪の中のユキチ(ユキヒョウ)(以上2点、動物園始めました。)