当初の予定では、昨夜12時に深夜バスにて新宿を発ち、午前の船便で島に渡る計画だった。しかし同行者が、一昨日夜に牡蠣フライを食べ、昨日午後に発熱・悪寒・腹痛その他を発症した為、深夜バスの予約を急遽キャンセルして一晩自宅待機となった。今朝、「旅行に出られるレベルまで回復した」旨の本人申告を受け、新幹線のチケットを押さえ、午後の船便で島に渡る事とした。人は猫を眼前にして、瞬発的で驚異的な回復力を発揮できる生き物らしい。
新幹線は、乗換検索ツール様の御神託に従い、新宿から湘南新宿ラインで大宮へ移動し大宮から乗車。「中央線の新宿~東京間+新幹線の東京~大宮間」よりも、「湘南新宿ラインの新宿~大宮間」のほうが早いというのが、どうにも腑に落ちず理解できないままに興味深い。
正午頃、仙台着。仙台散策の機会は帰りに託し、行きの今は仙石線ホームに直行。ローカルな路線を予想していたら、銀色車体の今風な車体が登場して拍子抜け。でもドアはボタン開閉式なので更に動揺。これに乗って、日本三景に挙げられる松島には車内から一瞥をくれ、東洋一の規模を誇る仲卸市場を擁する塩竃も素通りし、淡々と終点を目指す。
終点、石巻着。ホームの改札前で、島村ジョーと、イワンを抱いたフランソワーズと、何号かよく判らない仮面ライダーに揃って出迎えられて当惑。駅構内だけでなく駅周辺や街中にも、サイボーグ達を初めとする石ノ森キャラが点在する町、それが石巻らしい。気が向いてシャッタータイミングも合った分だけ写真を撮った。
ここから、網地島ラインに乗って田代島に渡る。船乗り場へはバスで移動できるようだが、タイミングが上手い事合わない為、タクシーにて移動。船は、私にとって最も馴染み深い船である「東京湾フェリー」と比べてかなり小さかったが、40分の乗船時間中に酔う事もなく、無事に島(大泊)へと到着。
到着後、一画に群れ集いまくっている海鳥に向かって慎重に接近しつつシャッターを切っていると、港にぽつんと1台だけ取り残された感の車があり、不審に思って近付いてみると、今晩お世話になる民宿「はま屋」さんの車だった。わざわざ迎えに来て下さっていたのに気付かず、海鳥撮影に夢中になっていて大変失礼をしてしまった。
「はま屋」さんのある集落・大泊は、実は猫がいないほうの集落。事前に確認しており、猫がいるほうの集落・仁斗田へは自力で(自分の2本の足で)移動するつもりでいたところが、「はま屋」さんはご親切にも、そちらに用事があるのでついでに乗せて行って下さる上に、帰りも拾って下さると仰る。ご好意に甘え、明日に備えて下見に出てみると、噂の“垂れ耳ジャック”にいきなりの遭遇。わざわざ見に来ても会えないまま帰る人もいるらしい中、僥倖僥倖。
本日は、私達以外に宿泊者はなし。4人は入れるという浴場をゆったり独占。タオルと歯ブラシさえ自前で用意すれば、シャンプー・ボディーソープは備え付けがある。ついでにトイレも2つあって両方ともウォシュレットで、牡蠣フライに当たって高熱が引いた後も胃腸絶賛ぶっ壊れ中の同行者は、大変に喜んでいた。
その後、お待ちかねの夕食は、見事なまでの魚尽くし。事前に説明を受けてもボンクラには覚えきれないぐらい何種類もで皿数は2皿に及ぶ魚の刺身(ワラサとカンパチだけ覚えた)に、同じく数種類の天麩羅に、カルパッチョに、カマ焼きに、恐らくこれはどんこだったと思う煮付けと肝和え。そして、貝入りの茶碗蒸し。刺身は、胃腸絶賛ぶっ壊れ中の同行者の為に、しゃぶしゃぶできるよう薄切りにして鍋までご用意頂ける心遣いで、更にはご飯&汁物も穴子蕎麦に代えて下さった。尤も、刺身の1.5人前分は、しゃぶしゃぶされずに私の胃の中へと消えた。とても美味しかった。この日は、翌日に備えて夜10時には就寝した。
羊。(烏森口の女王)・『デカダン the art of decadence.』終了やでクー。(ギャラリー猫の憂鬱)・喉をなでなで(ほんわかにっき)・マクラ代わり(SWEET×2 REVENGE)/しあわせの時間(猫式訓練所)