2008-09-12 東京メトロが乗り心地悪い理由 他 [長年日記]
★ 東京メトロが乗り心地悪い理由
勤め先が移転して、通勤路線も変わった。新しい勤め先は最寄り駅が複数あり、普段は「乗換が少なくて下車後の道は長くとも人が少なくて歩き易い」路線を定期申請して利用している。しかし家を出るのが遅くなったり、電車が遅延気味だったり天気が悪かったりする日には、「乗換が多くて下車後の道は混雑してて歩き辛いけれども時間的に最速」路線を自腹切って利用している。
これまで利用していた東京メトロＡ線では感じなかった事だが、新しく利用し始めた東京メトロＢ線とＣ線は、乗客のマナーが思わしくない。乗車後に車両中程に詰める人が少なく、ドア付近ばかりが異様に混雑しており、そのせいで積み残しまで発生している始末。そして、実質的にはさほど混雑していない車内であるにも関わらずｏｒだからこそ、パーソナル・スペースを必要以上に主張する乗客が目立つ。彼等は新聞を読む為に・携帯を弄る為に・ただ単に他人と接触したくない為に、腕や肩を強張らせて己の領域を十二分に確保しようとする。路線各駅で接続するＪＲでは、そんな振舞いは良し悪しの次元でなくあくまで物理的に、許される余地がない筈だから、これは決して地域格差ではなく、路線の文化差と見るべきなのだろう。
この話を、「東京メトロＢ線とＣ線の乗客は馬鹿ばかりだから仕方ない」と片付けるのは簡単――なんだろうか。私個人は、「他人を馬鹿だと見下していたらその馬鹿よりも私のほうが馬鹿だった」という展開に非常に凹む性質なので、自分自身への予防線として、極力他人を馬鹿だと認識しない事にしている。よって、「東京メトロＢ線とＣ線の乗客は馬鹿ばかり」の代わりに、「『東京メトロＢ線とＣ線は乗換が多い』＆『東京メトロＣ線は駅の間隔が短い』から、乗客達も少しでも迅速に行動できるよう、ドア付近にスタンバりたがるのだろう」等と考えようとしている。しかし、思うようにいかない。他人の乗車機会を順延させてまで己の迅速さを確保するならば、それはやはり不要に利己的な愚かしい行動でしかない。
ところが本日ふと、物の見方が一変するような理由を思いついた。「東京メトロＢ線とＣ線の乗客は、某カルト教団が起こした無差別テロ事件を教訓に、“迅速行動”を地下鉄乗車時の至上命題とし続けているのではないか？」、と。仮にそうだとしたら、彼等の振舞いは、生物として正しく利己的な行動であるから、微塵も責める気がしない。「他人の命」と「自分の命」を天秤にかけて後者を選択するのは愚かとは言えないし、「他人の快適な出勤」と「自分の命の危険」では最初から釣り合っていない。
良かった。彼等は悪くもないし、愚かでもなかった。悪くて愚かしいのは、無差別テロ事件なんだ。
もしくは、こんな事を徒然考えた私一人が、悪と認識されるに達する勢いで愚かしいだけなんだ。
★ 萌え猫画像
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