福岡市動物園 対馬だけに生息するツシマジカ(動物チラリズムinGB)
今ここに、恋愛人生を賭けて絶望ポーカーに挑む者がいる。
その女、素光。すでにいくつもの修羅場をくぐってきたこの女は、すでにオーラだけで会場を呑み込んでいた。その緊迫感ゆえなのか、会場中が彼女の挙動を見守っていた。彼女は迷いなく最初のカードを引いた。
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│性│性│金│刺│刺│
│欲│欲│欲│激│激│
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カードを開くと、会場からは失笑が漏れた。この重大な局面で引いたカードは、あまりに陳腐で中途半端だったからである。全体的にはややヌルい。面白味の無さを見限って、早々に会場から去るギャラリーさえいた。
素光は全てのカードを捨てた。
それは素光の変身願望を表していたのかもしれない。
彼女は勢いよく次のカードを引いた。
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│我│我│老│老│老│
│慢│慢│化│化│化│
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「老化」と「我慢」によるオールネガティブフルハウス…
中でも見所は「刺激」を捨てて「老化」がやってきた部分であろう。それが素光にはお似合いであった…。
人は素光をこう呼ぶ。「恋に呪われた女」と。
【技名】
裸人生、そして「老化」と「我慢」によるオールネガティブフルハウス
【スコア】
-262 点
赤尾晃一の知的排泄物処理場(わかば日記)より。性欲はこれっぽっちも要らないし、どうせ低収入なんだから金欲とも無縁でいたいし、低空飛行人生にまつわる刺激なんてろくな性質のものじゃないから捨てたいし――の結果が、我慢と老化、かあ。奥が深いなあ……。
占いやってみましたが、「彼は今の自分におおよそ満足的ではあった。しかし、どうしても『孤独』だけは捨てたかったのだろう」なる言葉が!満足的ではないものの、後半部は痛いところつかれてます。
自分が実際に捨てたいと判断したものを、ポーカーのゲーム性よりも優先させて捨ててる場合、その選択をまことしやかに解説されると痛いやら腹立たしいやらですよね。そこが面白いところでもあるんですけれども。