2008-06-09 ブログに公表する責任と、猫と亀 他 [長年日記]
★ ブログに公表する責任と、猫と亀
巷で凶悪事件が起きて、ブログ等でそれを取り上げる時。冷静で客観的かつ深い分析であろうと、犠牲者への深い哀悼が込められていようと、加害者の心理を一般人にも判りやすく説明していようと、どんな内容であろうと。取り上げたブログには、「その凶悪事件を話題にした責任」が生じる。その言及は、愉快犯や模倣犯の背中を押すささやかな一押しとなり得る。
１人分ならごくごくささやかな力ではあるけれども、集積したそれらが背中を押して発生しかねない事態の恐ろしさを考えてしまうと、そんな責任を引き受けてなおその件について発言したい程の意志を持たないので、ここ最近の私はその手の凶悪事件の類について言及を行わない。けれども、非限定公開の場に半永久的にログが残る形でモノを書き記す限り、何かを「話題にした責任」からは、誰一人逃れ得る事はできない。
猫ブログ界隈では、「野良猫や地域猫含む外猫の撮影場所を公表する事により、その地での猫捨て行為及び捨て猫が増加する恐れがある」として、撮影場所をふせるのが最近の傾向として見受けられる。それはそれで最もな配慮であるから、私自身も過去ログの手入れは時間がないのでさておきつつ、新規作成エントリにおいてはその傾向に倣おうと考えている。
だが、「野良猫を撮影して写真をネットに公開する」行為そのものが、「野良猫の存在を肯定→猫捨て行為をも肯定」と読みかえられなくもない。また、これが猫でなく「亀を撮影してアップ」ならどうか。亀はむしろその池＆公園の要素と考えているから、猫とは違って撮影場所も公表しているのだけれど、これもまた「亀捨て行為をも肯定」と読みかえられなくもない。
冒頭の凶悪事件とは逆に、猫と亀に関する場合、私は一定の責任を引き受けてでも写真を公開したいので、「猫の画像は撮影場所をふせて載せる」「亀の画像は撮影場所を公表して載せる」方針で現在鋭意更新中である。いつまでその覚悟が続くかは、わからない。罪の意識を振り払いきれずに、完全に自分個人に属する話題しか書かなくなるかもしれないし、逆に感覚が麻痺していって、凶悪事件の言及を始めるかもしれない。今わかるのは、「罪の意識が膨み続けた先には、ブログ閉鎖しかない」事だけ。
★ 萌え猫画像
でへでへでへでへ（香港ねこぶろぐ）・空地に住むノラの母仔猫たち （Ｔｈｅ Ｇｒｅｅｋ Ｃａｔｓ）・しなもん伸ばし（まるまるかじつ ぽちもん日記）／トラたん、がんばる（三毛猫さっちゃんとその仲間たち）・ほっぺた（モンハウス）・制作ばなし、あれこれ（うにの秘密基地）（以上３点、猫式訓練所より）
「凶悪事件」と「ネットの即時性」についてはばっさり切って… <br> <br>「在来種を駆逐する悪食の外来種」という評価が定着しているアカミミガメを「公園の要素」と見做し、嬉々として撮影・掲載するのは現在の世の中からして非常にまずい態度であるという言い方もできますが、いっぽうで現状をつまびらかにし、ニュートラルな立場からの啓発がなければ、世の中は存外その惨状に気付かないという側面もあります。要は、考え続けること、常に最新を取り入れ受け入れること、悪しき目線に圧し潰されないことだと思いますが、いくら考えても時流というのは勝手に進んでいくようで、…なかなか難しいものです。 <br>考えすぎないこともとても大事な立場かと思います。
公園や庭園は所詮人の造ったオープン水槽であり自然環境だとは見做した事が無いので、しかも公園や庭園（の全てではありませんけれども）が入り口で「今年生まれた赤ちゃんです！」と水槽に入れたミドリガメを展示してたり売店で餌を売っていたりする現状なので、そこにいるアカミミガメを「要素」と見做す事を批判されたとしても、困惑しスルーする以外に取るべき道が見当たらないのですが、「外来種が蔓延る現状を憂慮するどころか逆に愛でる姿勢許し難し」という声は予測及び覚悟の範囲内です。 <br> <br>アカミミガメに限った話を続ければ、これが特定外来生物に指定されていないのは、指定によって飼育個体が大量に捨てられる可能性を危惧されているからだそうで（ｂｙ「決定版 日本の外来生物」（平凡社））、私みたいな素人がむやみに騒いではいけないのかなー、とも思っております。
最近頭が悪くなった所為か、仰ってることの意味がさっぱりわかんねぇんですけども（すみませんね）、応援はしてますよ。頑張ればいいんじゃないかと思います。