2004-11-26 久々に喫茶店/ニュースいろいろ/「嘆きのサイレン」/「トモガラのエン」 [長年日記]

[雑記]久々に喫茶店

自炊に飽きた。自分の作ったご飯を食べるのはもう嫌だ。もうたくさんだ。勘弁ならない。

今日は仕事帰りに喫茶店に寄って、甘ったるく味付け&ごてごてとデコレーションされた珈琲を飲み、普通に具を挟んで焼いただけの変わり映えのないサンドイッチを食べた。「ああ、私はこういう軽食みたいなジャンクフードみたいなものを飲み食いしている時がいちばん幸せなんだ」としみじみ思った。とても満たされた。

[動物]萌え猫画像/萌えアニマル画像/マンモス絶滅は乱獲でなく寒冷化が理由?/「モルモットにケチャップ」のTVCMに愛護団体抗議

萌え猫画像 ブラインドのコードに猫パンチ(愚かなる猫と悔しいわたくし。/烏森口の女王(11月26日付))・寝相(とんぢる劇場(11月26日付))

萌えアニマル画像 「ビリーちゃんが試験飛行 札幌・円山動物園のトビ 写真撮影もOK」ミオン動物園(11月25日付)より)・「幸せ運ぶ? 札幌の円山公園に白いカラス飛来」「水中のサンタ、イルカに氷のプレゼント 八景島」(以上2件、ミオン動物園(11月26日付)より)

最後の「イルカに氷のプレゼント」は、この季節にそぐわない贈り物に感じられる。単に、「えさをひとまとめにでき水を汚さない固体」が氷以外存在しないだけかもしれないが。

「モルモットにケチャップ!――RSPCA、TVコマーシャルに抗議」sea of tranquility(11月25日付)より)

「これなしでは食べられない“You Can't Eat Without It.”」とのキャッチフレーズを添え、トマトケチャップを水の代わりに与えられているモルモットの絵を流しているTVCMに対して、動物愛護団体が「このCMを観た視聴者特に子供が真似をする恐れがある」との懸念を示した、という英国の記事。広告主であるハインツ社の「あくまで、同社製品のトマト・ケチャップのおいしさを、ユーモアを交えて強調したまで」という説明には嘘偽りはないだろうが、基礎知識がなければそれをユーモアであるとは理解できないのだから、動物愛護団体の懸念はそう的外れでもないように思う。弱者への配慮を優先する限り、世の中から面白味が失われていくのは仕方ない。

平成十七年度 愛犬のためのおせち料理デイリーポータルZ(11月26日付)より)

牛皮でできた犬用ガムが入っている以外は、人間用のものとたいした差異がなさそうな豪華おせち、お重は2つでお値段は9000円。

[食べ物]松本「夢のうら町夢屋台 はしご横丁」/京都大丸で50万超の超豪華おせち/不気味な珍味「スッポンタケ」

「松本に『はしご横丁』完成 フードテーマパークの様相」(→関連:夢のうら町夢屋台 はしご横丁

機会があれば(まずないけど)行ってみたいが、「各店舗とも席数は原則8つ」は、「飲食は家庭的な雰囲気の中で楽しめる」というより逆に緊張感がありそうな。

「精進料理やイタリア料理 京都の百貨店でおせち商戦」(→関連:大丸京都店 おせち 「三都吉兆 匠の味」大丸HPより)

出来合いおせちの話題もそろそろおなかいっぱいなのだが、今回の記事には「アワビやカニが入った京都吉兆の52万5000円の2段おせち」なる記述があったので、気になって調べてみた。アワビやカニの他、イセエビ・金箔カラスミ・キャビア・トリュフ・フォアグラ・各種生寿司といった辺りがお高値の原因?らしい。5−6人用でこの値段だから、1人10万円弱か。

「気味が悪くて悪臭 でも珍味です スッポンタケ」

「白身のようなドロッとしたゼラチン質の周囲に、暗緑色の粘液質がべっとり」という奇怪な外見及び悪臭だそうだが、粘液質を洗い流して火を通すと、「ほんのり甘味と甘い香り」の珍味に変身するんだそうである。

[読書]−クラッシュ・ブレイズ− 嘆きのサイレン(茅田砂胡/中央公論新社C★NOVELS)

出版社作品概要

辺境の星系周辺で、宇宙船に積んだ感応頭脳に異変が生じる事件が立て続けに発生。異変は小規模かつ短時間なものの報告件数の多さが問題視され、ケリー&ジャスミンの海賊夫婦が秘密裏に現地へ調査に赴いたが、現地でケリー達の船の感応頭脳ダイアナにとんでもない異変が発生、海賊夫婦は思ってもみない窮地に追い込まれる。

「デルフィニア戦記」「スカーレット・ウィザード」の各主要キャラ達が登場する、「暁の天使たち」シリーズの続編に当たる新シリーズ。シリーズ全部読み通した「暁の〜」が私の好みに合わなかったので、その続編と掲げられているこの新シリーズには手を出さない予定だった。がしかし、実際にこの新刊の表紙イラスト&裏表紙あらすじを見る限りでは、メインキャラが自分ルール強要の金銀黒天使ではなく彼等に比べれば随分社会性のある海賊夫婦であるように感じられた為、前言撤回して手を出した次第である。前シリーズの問題点を熟知した上で新シリーズに手を出したのだから、このシリーズに対しては「金銀黒天使UZEEE!」等とわかりきった愚痴をこぼさず前向きに読もうと心掛ける所存。

さて、少なくともこの1巻は、予想通りケリー&ジャスミン(&ダイアナ)が主導権を握っていた。地上では生前?のコネを・宇宙ではダイアナの能力を駆使して事件の調査にあたる海賊夫婦の姿は、「スカーレット〜」完結時に私が望んだ海賊夫婦の姿に近く、紆余曲折を経てようやくこういった展開を見られて嬉しかった。金銀天使は、学生の範囲内で有能ぶりを発揮している分には微笑ましいだけで害がない。海賊夫婦が黒天使を頼りまくって金に諌められる辺りは、今の彼等は現役を引退していわば隠居の身であり多少のぬるさが許されるとしても、さすがに耄碌し過ぎではないかと思う反面、金が黒を庇う理由が黒個人に限定されず他者をも考慮したものだったので金を見直す機会でもあり良かった。ダイアナはとことん貧乏籤だったが、続刊以降で汚名返上する機会もあるだろう。

[読書]−ストレイト・ジャケット フラグメント01− トモガラのエン 〜THE RELATION〜(榊一郎/富士見ファンタジア文庫)

出版社作品概要

「ストレイト・ジャケット」シリーズ最新刊、シリーズ初の短編集。短編集とは言っても一話毎の流れが繋がっており、既刊との雰囲気の違いはあまり感じられない。冒頭で偶然レイオット達と遭遇し彼に助けられた少女ナレアが、レイオットを監督する魔法管理局監督官ネリンの妹で、以後ラストまでずっとナレアが物語を引っ張っていく。割と不幸な生い立ちながら、自慢の姉を心の支えに頑張って今に至るまで生き抜いているナレアというキャラは、話を引っ掻き回すにも傍観者にまわらせるにも青臭い台詞を吐かせるにも、反発を感じない良い立ち位置にいるよなーと思った。良い子過ぎて、私の萌え対象ではないのが残念だけれど。

しかしこのシリーズの真の見所は、何と言っても「新しく登場してはレイオットに殺られる魔族」の猟奇でお茶目な容姿&言動にあると思う。今回はやたらな数の魔族が出てきて、それにいちいち立ち向かわなければならないレイオットは良く死なずに済んでいるものだと妙な感心をする程だったが、中でも「赤くないものは不許可であるがピンクや橙は微妙」と保留する赤いモノフェチな魔族が、ダントツにキュートでグロくてよろしかった。まっかっかっか。そんな魔族達について、本文中では「人間とコミュニケーションできない生き物」といった説明が為されていたような気がする。なのに彼等と立派に会話できてしまっているレイオットは、戦術魔法士として有能なだけでなく、何かもっとスゴイ存在だと思った。

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