今までどの試合も観戦しておらず、テキストライブを興味半分にのぞく程度だったのに、今夜の試合はどうしても気になってつい見てしまった。日本のマスコミが作り上げるわざとらしい親韓ムードと、ネット上に噴出する過激な嫌韓ムードに挟まれて、「自分の目で観た『自分視点』を作っておかないとどうにも苛々して仕方ない」状況になった為で、これもある意味「マスコミとネットに踊らされた結果」と言えるだろう。
私は似非平和主義者で、競争というか相対評価そのものを敬遠している。それは「勝敗の結果順位がつけられる事が嫌」という意味ではなく、「片方を貶める事でもう片方の地位を上げる」ような事を好まない、という意味である。なので、ネット上に出回った一部の韓国サポーター達の応援姿勢には、(自国に誇りを持ち熱心に応援する姿は素晴らしいと思いつつも)個人的に共感できない。そしてそんな一部の韓国サポーターが、あの熱狂をまとった状態で横浜を訪れる事態を、私は正直恐れていた。こういった思考の種が、「井戸に毒を入れるに違いない」という類の偏見に育つのかもと思うと、怖いのは彼等ではなくてむしろ私自身かも知れないのだけど。杯中の影と言い切ることができるだろうか。
試合そのものは、ルールに疎いながらも最初から最後まで観戦した。カーンの強面っぷりが印象に強く、おかげで他の選手がおぼえられなかった。
シリーズ10巻目。前巻が出たのが確か昨年の10月頃だったから、意外と時間がかかった計算になる。このシリーズが漫画化されたり、他のシリーズを幾つか抱えたりしているせいで、著者は忙しいのかも知れない。前田珠子みたいな事にならないでくれれば(=シリーズ放棄して新シリーズにかかりきり、をエンドレス繰り返し)別にいいや。
前巻9巻で新キャラ「獣姫」セーネスに、「強い兄と姉に守ってもらうだけの足手まとい」との評価を押し付けられていたパシフィカ。今回はそれを払拭するかのように、ただベタベタと甘えるだけの妹ではない姿が書かれていた。常にほのぼのと見守る立場のラクウェルはさておき、これでシャノンとパシフィカの兄妹の絆は更に強まった?訳であるが、「妹」の立場が強化されるのはパシフィカ的にどうなんだろうと思ったり。この非常時にそれどころじゃないのだろうけど。また、ラストで唐突に「パシフィカ記憶喪失!!ヵ」的な展開になっているようだけど、ほんの2巻前の8巻が「シャノン記憶喪失!!」というネタだっただけに、ちょっとかぶり過ぎじゃないかと。でも設定がかぶっていても、そこから違う展開を引き出してくれるなら特に文句はない。期待。