2002-06-06 ファイル紛失/課金完了/「マリアさまが見てる いばらの森&ロサ・カニーナ」 [長年日記]

[雑記]ファイル紛失

昨日、客先に送付する書類一式を作成したり用意したりしていた。営業に確認する事項が残っていたので昨日中には終わらず、途中までまとめた書類の束と参考にした資料のファイルとを、机の下に置いたまま帰った。今朝になってみたら、まとめておいた書類とファイルがそっくり姿を消していた。きれいに揃えて置いておいたとは言え、ゴミ箱の(口をふさぐように)上に置いていれば、ゴミと間違われてしまうものなんだろうか?

資料はまた新たに揃え直した方が早いとは言え、顧客情報も綴じてある資料ファイルの方は、そう簡単になくして良いものではない。ビル管理室に相談に行ったところ、今朝回収した昨日のゴミは今日まだはゴミに出していない事が判明、またこちらの代わりにゴミ袋の中から探しておいてくれる話になり、運が良いやらありがたいやら。そして昼までに無事手元に戻ったのだった。

取りに行く時にゴミ保管所の中を見せてもらったのだけど、シュレッダーにかけていない書類・クリップで留めたままの資料が、山のように束ねられていた。ファイルに綴じたままの状態でゴミに出している人もいるようで、それだったら私が「ゴミ箱の上に乗せたファイル」も、ゴミに間違われても仕方ないんだなーと思った。今日からは帰宅前に、足下の資料を全て棚の中に戻す事にしよう。

[雑記]課金完了

某営業担当1人だけが、他の人達と違う請求方法の記入の仕方をするので、その1件にふりまわされて何度も仮回しを依頼する羽目になる。「1ヶ月の間に3段階で課金金額を変更しろ」みたいな煩雑な処理を指示するのもその人だけなら、「変更する内容を明確に記載して下さい」というお願いを悪怯れずに無視するのもその人だけ。おぼえる苛立ちも、「でも私は別にここの社員じゃないから」と途中で流せるのは、良い事なのか悪い事なのか。

[読書]−マリアさまが見てる−いばらの森(今野緒雪/集英社コバルト文庫)

出版社作品概要

シリーズ第3巻。今回の表紙を白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)が一人で務めているだけあって、収録2作品とも彼女がらみである。それぞれの感想を分かち書いてみる。

「いばらの森」
試験期間中のリリアンの生徒達を揺るがす、「少女2人の禁断の恋」を描いたある1冊の「自伝的」少女小説は、白薔薇さまによって書かれたものではないかという噂。今回もまた、「『試験期間中の逃避行動によって』噂が火に油を注がれる」というように、少女達の行動を著者はやんわりと揶揄しているようである(試験勉強というものをした事がない祥子によってオチがついているけれど)。渦中の白薔薇さまを気遣いながら、その気遣いが他の生徒達の野次馬根性と何処が違うか思い悩む、祐巳他後輩達の姿が優しくて良い。
「白き花びら」
白薔薇さまが蕾だった頃の、清らかで衝動的で破滅的な恋の物語。微妙で複雑な少女達の関係が描かれる中で、白薔薇さまの過去の想いだけはきっぱり「恋愛」と謳われているようである。こうした辛い経験と、姉や友人の支えとによって、現在の白薔薇さまが築き上げられたかと思うと感慨深い。

[読書]−マリアさまが見てる−ロサ・カニーナ(今野緒雪/集英社コバルト文庫)

出版社作品概要

シリーズ第4巻。怒涛の勢いで読み進む。今回の表紙は「白薔薇のつぼみ(ロサ・ギガンティア・アン・ブゥトン)」こと志摩子と、今回初登場の「ロサ・カニーナ」。中身を読み終わってから再び目にすると、内容にちゃんと気を配って描かれた表紙である事がわかる。あと、ふと気付けば「黄薔薇さま(ロサ・フェティダ)」のイラストは、2巻と3巻以降で髪型が変わっている。

「ロサ・カニーナ」
蕾達の信任投票の形となるのが毎年恒例の生徒会役員選挙に、謎の生徒「ロサ・カニーナ」が立候補した事で、薔薇のつぼみ達やその妹達の間に動揺が走る。今回出てくる「ロサ・カニーナ」は、薔薇達(特に白薔薇ファミリー)の間におけるトリックスター、とでも言えば良いのだろうか? 白薔薇ファミリーの一見さばさばして、裏にお互い複雑な事情を秘めていそうな関係が浮き彫りにされた感じ。その一方で、紅薔薇のつぼみ&妹・黄薔薇のつぼみ&妹は相変わらずベタベタ甘々。
「長き夜の」
お正月休み、白薔薇さまに誘い出された祐巳のお泊りの話。1巻で悪役風だった、花寺高校の生徒会長再登場。一見奇妙な面々がほのぼのと遊ぶ裏には、祥子の家の切ない事情があったりする。花寺生徒会長はそんな祥子とその母を思いやっているように見えるけど、将来的に彼の思う通りに事が運べば同じような状況を作り上げる事が確定な訳で、何だか複雑である。

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