2002-06-04 忘れ物バッグのその後/竿師/「マリアさまが見てる」 [長年日記]

[雑記]忘れ物バッグのその後(※3日日記の追加分※)

忘れ物保管所に移されたバッグをどうしたか?を、そう言えば書いていなかった。済んでしまった事をきれいさっぱり忘れるのは、私の悪い癖であると共に或る種の安全弁となっている(開き直り)。

昨日は早朝に起きて、忘れ物保管所のあるその某駅まで、友人に車で送ってもらった。改札口の駅員に事情を説明して駅構内に入り保管所へ真っ直ぐ。係員にバッグの特徴を告げ、バッグを出してもらうまでは良かったのだけど、身分証明書の提示を求められたところで固まってしまった。「免許証を持ってきて下さい」と事前に言われていて、持っていないから別にいいやとそのまま出かけたのだけど、保険証でも何でもいいから身分証明になるものを用意しろという意味だったらしい。後で落ち着いて考えれば、それ以外の意味には取れないのだけど、電話をした時点ではそこまで頭がまわらなかったのだった。

硬直する私を見かねたのか、電車内にバッグを忘れるくらいの馬鹿だからこの際仕方ないとでも思ってくれたのか、バッグ内私物の詳細を私が説明し係員が中身と照合してもらう形での確認で許してもらった。無事バッグを受け取った後、朝っぱらから運転手を務めてくれた友人に駅前の店でうどんをご馳走し、別れてそのまま出勤した次第である。

[雑記]竿師(※あだると※)

何気にTVをつけたら偶々放映されていた開運!なんでも鑑定団を観ていた。「伝説の竿師達が〜」という口述に、「彼女の趣味は尺八でプロ級の腕前です」という文に対するのと同じ類の深読みをしていたところへ、「フェラ竿」という単語が耳に飛び込んできて追い討ち。もちろんそれは「へら竿」だったんだけれども。

番組に出ていたおじいさん、大切な宝物に不埒な想像を働かせてしまってごめんなさい。

[読書]マリアさまが見てる(今野緒雪/集英社コバルト文庫)

出版社作品概要

私がチェックしている読書感想サイトの幾つかで名前を見かけたり、良く行く書店では既刊が全て平積みになっていたりして、前々から興味を惹かれていた。しかし現時点で10巻という既刊数と題名とに腰がひけ、読んでみようかどうしようか悩んでいた私の背中を押したのは、空想風景のコンテンツ「こんな本を読んでます。」。短期間に感想が幾つも続けてアップされるのを見て、それだけ面白い本に違いないと思っていざ手を出したのだった。

で、実際のところ、期待以上に面白かったというか「良かった」。綺麗で気高い憧れの先輩「紅薔薇のつぼみ(ロサ・キネンシス・アン・ブゥトン)」から、ひょんな事で「姉妹宣言」された普通の少女・祐巳が、納得できない理由であった以上そのせっかくの申し出は断るものの、「紅薔薇のつぼみ」と関わり交流を深めていく……というのが、簡単にまとめた筋になる。恐らくは女子校特有のものと思われるが、特定の先輩や同級生に対しての尊敬と思慕と憧れの混ざった、でもとても純粋な感情。これは私もかつては傍観者として目にし、ほんの一時期は自分も抱いていた(「お姉様」はさすがにいなかったけど)。その懐かしい感情以外にも、この作品で描かれた箱庭世界でのみ育まれる感情や雰囲気には、たまらなく郷愁をかきたてられた。多数のボーイズ系&少数の異世界ファンタジー系が幅を利かせる昨今の少女小説には珍しい、いわゆる「正統派少女小説」である点もまたノスタルジック。 キャラでは、冒頭では完全無欠に見えて実は意外な欠点も多い勝気なお嬢様・「紅薔薇のつぼみ」こと祥子、「普通」という言葉が示すイメージの内良い部分を兼ね備えているとでも言うべき主人公・祐巳、自分の趣味である写真にしか興味を示していないようでかなり友人思いの写真部・蔦子、飄々としているように見えて何か秘めた過去がありそうな先輩・「白薔薇さま(ロサ・ギガンティア)」が私のお気に入り。彼女達が今後どのような学園生活を過ごすかを知らずにはいられないので、残りが9巻だろうがその後更に続刊が控えていようが、購入する予定である。

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