何をやっても面白くない。日記を書いたり等の能動的な行為はもっての外、ゲームのような受動的行為すらも短時間で飽きてしまい、何もかもブツ切りの中途半端状態。寝るのにも飽きてしまった。
この作品こそが、私の恩田陸初読み作品。正直な話、最初に読んだ時には「これは作家自体が私には合わないのかも……」と思った。読んだ本が自分に合わなかったと思った時には、私はどんな感想もアップしない事にしている(逆に言えば、私がこの日記で感想を書いている限りは、酷評に見えようとも「何かしら合う部分のあった作品」という事になる)。私が読んだという事実は表に出ずに葬り去られかけていたのだけど、「六番目の小夜子」を読んで恩田陸という作家への評価が変わった為、この作品も読み返してみた次第。
まず、恩田陸をミステリ作家だと思い込んでいた為に、この作品もミステリだと決め込んで読んだのが間違いの元だった。次に、祥伝社文庫の企画で書かれた「無人島競作」の1つである事を理解していなかったのも良くなかった。同じ競作の「なつこ、孤島に囚われ。」(西澤保彦)は既に読んでいたのに、頭に浮かばなかった。そうやってこちらの思い込みを取っ払ったり知識を補充したりすると、「無駄に謎を散りばめ過ぎ」は「不思議な設定を楽しむ」に、「何故唐突に廃墟の無人島?」は「無人島という前提条件に廃墟という味付が雰囲気を醸し出している」に変わる。万人にオススメとまではいかないけれど、味のある深い作品だと思えた事は事実。
日付が17日になってたので14日に修正…。