「他人を不快にさせそうな」嘘と「万が一実現してしまいそうで自分が嫌な」嘘しか思い付かなかったので、エイプリルフールの小ネタはナシにした。元々私は、些細な悪戯やちょっとした嫌がらせは大好きで良くやっているけれど、気の利いた嘘を口にするのは苦手だったりする。しかも相手が少数でも不特定とあっては。
エイプリルフールとは、goo新語辞典によれば、「4月1日の午前中は、軽いいたずらで嘘をついたり、人をかついだりしてもとがめられないという風習」との事である。本来は午前中限定のイベントだったとは初耳。行事は文化にあわせて変遷していくものなのだなーと思った。
そう言えば、確か今日付で私の契約がパート社員から契約社員に切り替わった筈なのだけど、これも「会社側が用意した」エイプリルフールのジョークという事は充分考えられる。
稜子の姉と不由実の兄を襲った「首くくりの死」は、 不由実そして稜子に迫ろうとしていた。空目はその楔を断ち切る為に、 謎を握る書「奈良梨取考」とその著者「大迫栄一郎」の謎を解き明かそうとする……
3巻から僅か1ヶ月後に出た4巻。時間がなかったせいか、イラストはデッサン崩れまくりなのが少々残念。
物語当初は「異才に囲まれてくすんで見える凡人」のようであった稜子であるが、彼女もまた人ならぬモノの1人であった。「自他の境界が曖昧なほどに他者に共感し過ぎる」という彼女の性質は、心の強くない人間には重荷でしかないのかも知れない。彼女がずっと守り続け、追い詰められた瀬戸際に初めて吐露したモノが、事件の解決と共になかった事にされるという後味の悪さは読後にずしりと残る。大迫栄一郎の正体が明かさせたと共に「魔女」も行動を起こし、今後も目が離せない。