2001-11-29 風聞帳での自分のコメントに姑息な補足(ベタ)/ワン切り社内文書・「十三番目の人格−ISOLA−」 [長年日記]

[日記読み]

風聞帳での自分のコメントに姑息な補足(ベタ)

赤い目のうさぎさんの日記「うさぎの憂鬱な日々」の29日付日記を読んで、私の感想をテキスト庵テキスト風聞帳に書き込んだ。うさぎさんの日記は少なからず反響を呼んだらしい。私の書き込みの前や後にも何人かの人達が、風聞帳や御自分の日記で御自分の意見を書いていた。

私はただ単に、そういった主張をするうさぎさんの姿勢を「理想を高く持ち、自分にも他人にもそれを求める」ものだと認識した上で、彼女の姿勢に対する二律相反する感想を示したつもりだった。「60の手習いおじいちゃん」の1行コメントや、「赤ちゃんが乗ってます」シールに対するうさぎさんの意見そのものに触れたつもりはない。ついでに言えば今日もこの先も触れるつもりもなく、触れない理由を示して他の人の意見を喚起しようというつもりもまたない。

今回多くの人が寄せた共通意見の中に、私の感想は恐らく埋もれてしまった事と思う。埋もれただけなら構わないとして、他の人の意見と同一だと思われてそうな節があったので、ここ自分の日記でこうしてこっそり?と補足をしてみた。

……で、今ふと思った事。今まで風聞帳では「気軽なコメント」を書いてたつもりだったのに、全然気軽じゃなくなってるじゃん。これからは、あまりに反響の大きそうな日記に対する感想は、他の人にお任せする事にしよう。それにしても、当のおじいちゃんの動じてないっぷりはなかなか良いなあ。

これでも最低限に切り詰めて書いてたつもりだったのだけど、結構長くなってしまった。29日(木)付の「日記」は別個に書いて、今週末〜来週初め辺りにでも更新する予定。

[雑記]

勤め先にて、例のワン切り電話について注意を促す回覧文書がまわってきた。アンテナ低くて今更な上に、チェーンメールや匿名BBSと同レベルの情報で激萎え。社内文書ってのは、「善意で発生したから不正確でも多少許される」類の文書じゃないと思うんだけど。社員が会社の経費でうっかりQ2にリダイヤルしないように、って事しか考えてないんだろうなー……。

銘柄不明の煮崩れ芋・温野菜のミックスベジタブル、それぞれシチューの残り材料を使ってポテトサラダを作った。今日はかなり手抜きモード。

[読書]十三番目の人格(ペルソナ)−ISOLA−(貴志祐介/角川ホラー文庫)

「エンパス」と呼ばれる、
人の強い感情を読み取る能力の持ち主・由香里。
その能力を生かし、阪神大震災の被災者達の
心のケアを行っていた彼女は、
ある日多重人格障害の1人の少女と出会った。
幾つもの人格の内の1人に、
狂暴な怒りと怨みに満ちた人格がいる事を知った由香里は、
少女の心のケアを試みるが……。

少女の個々の人格が漢和辞典に掲載された意味をこめて名付けられている点その他、細部に学術的知識を盛り込む類の工夫を凝らす作家だと改めて思った。真実と虚構のバランスも良く、興味深さと恐怖とを程良く感じつつ最後まで読んだ。不細工な女の身の振り方を深く考えさせられた。劣等感をバネに学問を究めるのではなく、自分の不細工さを周囲の笑いのネタに提供するような姿勢だったなら、作中の某女性はこのような悲劇をもたらさずに済んだのかも知れない。かと言って、道化に徹しろと誰が彼女に言えたのだろう? どうすれば彼女は早い内に理解者を得る事ができたのだろう?