2001-10-24 「地獄のように黒く人生のように苦い」「幸福な朝食」 [長年日記]

[雑記]

最近になって、ミルクも砂糖も抜きのいわゆるブラック珈琲が飲めるようになったので、今日も課金処理の傍らかぷかぷ飲んだ。大人の階段のぼる私はまだシンデレラ、しかし幸せは誰かが運んでくれると信じる気持ちはとうになくした26歳の秋。自虐。

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気分転換に美容院へ行き、
髪の色を抜いてほんのりピンクに染め
軽くパーマもかけてくれるよう頼んだ。
しかし出来上がった髪型は、
子門真人バリのくるくるパーマに
蛍光ピンク&オレンジ&グリーンのケバケバしいメッシュ。
この頭で明日からどうやって会社に行くかを
ただ考えるのであった。

役職者以外はほぼ全員私服というラフな会社である勤め先に、週1程度の頻度で髪の色を変える男性がいる。今週は青なのでさすがにびっくり、恐らくはそのイメージが影響したものと思われる。

[読書]幸福な朝食(乃南アサ/新潮文庫)

少女の頃から芸能人になると決意していたのに、
自分より先にデビューして頂点に立った自分そっくりな女のせいで、
華やかな芸能界で日陰の存在である事を強いられた志穂子。
夢の為に絶った幼い命が、過去から彼女を苦しめ続ける……。

「ラシャー」にやや飽きたので、気分転換に乃南アサを読んでみた。思想が深遠過ぎて理解し辛いライス作品の登場人物達と違い、乃南作品の登場人物達の思想は馴染みやすい反面、シンクロし過ぎると鬱に持っていかれるので要注意。それにしても、デビュー作で「女性が同性に対して抱く鬱屈した思い」をここまで描ける乃南アサはスゴイ。女優の夢と子供のどちらも手が届かない苦悩から、狂気の淵に追いやられていく志穂子の姿は鳥肌モノである。