2001-06-12 ゲテ料理連チャン [長年日記]

[雑記]

鬱々と苛々は異なる心理状態から引き起こされるものなのだろうか? 前者が治まったと思えば後者が現れて、それを自覚したり指摘されたりすると前者が復活。不愉快なシーソーゲーム。

昨日に続くゲテ料理、それは納豆ミートソーススパ。食べたら意外と美味しかったが、最近胃が小さくなってるらしく1人前ですらたいらげるのに苦労する事を忘れていた。こういったゲテメニューを頼んだ場合、同行者は料理を片付けるのには協力してくれないものである。なので無理して全部食べた。

[買い物]○○○●武他

紫色のレンズのサングラスがふと欲しくなり先日から探していたら、今日になってわりと良さげなのを見つけてしまった。縁ナシで、ツルもレンズもくすんだパープル。頭の中に思い描いていた物はもっと明るい感じだったものの、実際にいろいろ試着していちばん違和感なかったのはこれだったのでこれを購入。

他に、本屋でHPデザイン集の本を購入等。デザイン云々の前に予定のコンテンツを早く立ち上げろという気もする。鬱が治まったら、かな。

[読書]赤い雨(戸梶圭太/幻冬舎文庫)

その日、日本全土に降った雨はピンク色をしていた。
その日を境に日本は変貌した。
恐喝・苛め・不倫等、関わる人は泣き寝入りを、
関わらない人は見て見ぬふりを今まで行ってきた「事件」に対し、
人々は過剰なまでの暴力で対抗するようになり、
それをニュースで見聞する人達は狂喜でもって迎え入れた。
待望の子供を死産し鬱気味であった志穂は、
日本中の狂騒から自分が1人取り残されたような気持ちで、
恐怖の眼差しで社会全体の変貌をみつめていた……。

知らない作家なので外れも覚悟していた割には大収穫であった。通常は修飾や比喩がてんこもりの絢爛な文章を好む私であるが、著者の淡々とした文章はパニック小説というジャンルにぴったりのスピーディーな展開を生んで、これも上手い文章の1つなのだと納得。また、描かれている暴力には心情的に納得できるだけの背景があるけれども過剰でもある為に、読んでいて爽快感と後ろめたさを同時に感じるのが新鮮な感覚である。そこまでの間に築き上げた世界を丸っきり駄目にするような結びではないラストも良い。守るべき物がないと人間強くはなれないのかなーという思いを抱かされたけど。