いきなりながらの退社日。今更有終の美なんてものが存在する筈もなく、嫌な事は手早く片付けるに限るという思いのみであったが、出がけに一昨日を上回る威力の腹痛に見舞われて通常の時間には出勤不可能。一応会社に連絡をしたところ、私がアシスタントを務めていた(過去形)営業さんが電話に出た。この時点で私が今日退社する事を知っていたのは上司の他は彼1人だけであった。
「え、遅刻するんスか? 朝礼で退社の挨拶してもらうって○○課長が……」そこまで私が気にする義理はなし。
★ 一向に腹痛が治まらないので、私物の引き取りも兼ねて出してもらった友人の車でついでに会社まで送ってもらった。会社に着いたのは定時の1時間後、まさに重役出勤である。
着いてからはPCの個人データ削除と荷物整理と退社書類の提出のみに時間を費やした。昼休みに入ってすぐ、常務から臨時昼礼という形で退社の挨拶を強要されたが、所要時間約30秒でとっとと終わらせた。
★ 退社後、時間はたっぷりあるのでゆっくり昼食を食べようと思い、会社からやや離れた場所にある喫茶店へ。ここのホットケーキとサンドイッチが絶妙に美味しいのだけど……。すっかり忘れていた。最近昼は気分が悪くてろくにモノが食えやしなかったという事を。なのでせっかくのケーキやパンも半分程しか口をつける事ができなかった。
★ 友人に車を出してもらったついでに幾つか私用を片付けさせてもらった。帰り際にレッドロブスターで夕食まで御馳走になった。ロブスター初体験。海老より大味だけど結構私好みの味。次の仕事が見つかったら、最初の給料でお返しをしようとこっそり思った。