2006-10-10 萌え猫/はてブより/「オーディション」/「タナカヒロシのすべて」 [長年日記]

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庭の野良猫ズ(Cat Scratch Fever)・シンクロ(ねこなど)・考えているけれども(おちこじんち。)・ヨーガ(日刊ニャーゴ君とキャビア君)・似合う(アポロとチョコの優雅な日々)

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「腐女子化する世界 東池袋のオタク女子たち」(杉浦由美子/中央公論新社)

前作は当の腐女子側から批判されまくったが2冊目刊行。「『オタク女子研究』が自虐的なギャグで綴ったライトエッセイだったのに対して、今回は新書らしい切り口となっております」(杉浦由美子 ウェブサイト より)

「『すごく』ない」(見たこと聞いたこと)

「佐賀のがばいばあちゃん」に見られる言葉の誤用。×「がばい」とは佐賀弁で「すごい」ということ ○「がばい」とは佐賀弁で「とても」という意味(ですが島田洋七は「すごい」という意味で使っています)

「服(の値段)・安く買う方法を紹介してみる」(うどんこ天気)

脱ヲタ志向女子必見の「服を安く買う方法」。ヤフオクとフリマとアウトレットとバーゲンをこまめに利用するのが良いらしい。他者との競争に尻込みする私みたいな人は、フリマとアウトレットに限定されそう。

eiga.com 注目作特集「ワールド・トレード・センター」

「現場の救助活動中にビルの崩壊に巻き込まれながらも、奇跡の生還を果たした2人の警察官」の内1人にインタビュー。ユナイテッド93は犠牲者追悼碑、こちらは生還者記念碑?(予想)→「ワールド・トレード・センター」公式サイト

「ホットケーキ&クリームソーダ◎イワタ珈琲店/鎌倉」(ベーグルとおやつ)

鎌倉駅すぐそばにあるという珈琲店で提供される、「直径は10〜12cmほどとやや小ぶりで、高さが7cmくらい」のぶ厚いホットケーキ。焼き上がりまで30分以上待たされるらしい(アロマティック・スローライフ、その楽しい生活 より)。

「風邪ウイルスの付着、ホテル客室で実験 米研究」

「風邪をひいたホテル宿泊客のウイルスは、テレビのリモコンや照明のスイッチなど客室内の至る所に付着し、数日後まで感染源となり得る」との実験結果。家庭もホテル並みの殺菌消毒しないと家族への感染を防げない?

オーディション(主演:石橋凌/監督:三池崇史)

TSUTAYA online 作品紹介

数年前に妻を亡くして以来、男手一つで息子を育ててきた青山は、息子の無邪気な一言と親友・吉川の熱心な勧めに従い、再婚相手を探す決意をする。その選考方法とは、吉川が関わる映画企画の主演女優オーディションに便乗して、応募者の中から理想の女性を選び出そうというもの。青山は履歴書の段階から、元バレリーナの山崎麻美という女性に強い興味を抱き、オーディション会場で対面してからは想いがますます募る一方。吉川はこの企画を立てた張本人でありながら、彼の溺れぶりと麻美の身元が確かでない事を危惧して、青山にのめり込みすぎないよう忠告するのだったが……。

「46億年の恋」「妖怪大戦争」「ゼブラーマン」と、多種多様な作品を撮っている三池崇史監督のホラー作品。先日観た超ゲログロ映画「インプリント 〜ぼっけえ、きょうてえ〜」も彼の作品で、これの感想を書こうとあれこれ調べている時に「『インプリント』も良い」という意見を目にしたのを思い出し、忘れる前に借りてみた。……観終わった後、「一生忘れたままでいれば良かった」と切に思った。

前半は、青山&吉川オッサン同士のほのぼのした友情の温めあい・青山ジュニアの毒がない可愛いらしい生意気さ・オーディションに集まった女性達の様々な個性が、かったるいぐらいにゆったりとしたテンポでまだるっこしく語られていくのだが、山崎麻美が登場して以降は急展開ノンストップ大暴走。忌まわしい先行きを暗示するエピソードが次々繰り出され、そんなエピソードで想像する程度を凌駕する凄惨な展開に辿り着いた後は、酸鼻極まりない場面が前半のオッサン友情育みエピソードと同じぐらいにゆっくり丁寧に執拗に描写される。「インプリント〜」も似たようなものだったが、あれは昔の日本の貧村や遊郭を舞台にした話だから「そういう事もあるかも」と納得できたのであって、現代の日本を舞台にしてこれはキツすぎる。

村上龍の原作からしてこんな内容なのか、それとも三池崇史が嬉々としてこんな作りに仕立て上げたのかは定かでないが、面白いとかつまらないとか出来が良いとか悪いとかいう評価を出す以前に、白旗を揚げて降参して撤退。「もう今後この監督のホラーは観ない事にしよう」、とかたく心に誓った。

タナカヒロシのすべて(主演:鳥肌実/監督:田中誠)

TSUTAYA online 作品紹介

かつら工場で商品管理の仕事をしているタナカヒロシは、職場の同僚との交流もなく、弁当売りの女性に言葉をかけられても無愛想に反応し、母親に結婚しろと迫られてもうるさそうに流す、独身30代。そんな彼の人生は、父親の急死をきっかけに以後波瀾万丈の道のりを走り始める——。

「巨大なジャムパンが攻めてくる」で知られた?鳥肌実の主演作品。主人公のタナカヒロシは当初大層際立った非コミュ男で、同僚はもちろん弁当売りの可愛らしい女性にまで関心を払わず己のみの世界に生きており。人生がゴタついてくるにつれて、自分から何か行動を起こして新しい事を始めたり、多少のコミュニケーションを試みたりし始めるものの、何せそれまで非コミュだった為か上手く行かないし、人生はますますゴタつく一方——そういう悲喜劇だった。恐らく「ピリリと軽く毒を効かせたほのぼのコメディ」路線で作られているのだろうけど、コミュニケーション不全を患う人間としてはタナカヒロシの不器用な行き方が身につまされて、あまり笑えないしラストにもたいした希望を見出せなかった。また、小劇場の舞台上でなら良い塩梅だろうけど、フィルムに撮るには間延びしてやしないかという間合いも、観ていて落ち着かなさに拍車をかけた。「非コミュを自覚する人で自虐が好きな人なら観て損はない」という感じ。でもタナカヒロシは非コミュの癖に女性から構われやすい体質のようだから、非モテ男性にはあまり向かないかも。

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