2004-09-19 映画鑑賞断念して1日ひきこもる/ニュースいろいろ/「猫と魚、あたしと恋」 [長年日記]

[雑記]映画鑑賞断念して1日ひきこもる

3連休の2日目。昨日は元々1日ゆっくり休むつもりだったので良いとして、今日は映画でも観に出かける予定だったのだけど、コンタクト装着許可が下りない状態の今の視力で映画なんか観られるわけがない事に気付き、断念して家でだらだら過ごした。今手元にある室内用に作った眼鏡では矯正視力が精々0.5前後、外出用眼鏡をかければ0.8前後まで矯正できるけれども、その外出用眼鏡が今手元にない(どっかに行った)のでどうにもならないのだった。

[動物]萌え猫画像/上野動物園の巻き返し策は「行動展示」/中国の野生トキ、繁殖順調

萌え猫画像 ちゅーして(Here is “EDEN”(9月17日付))・こじの場所(おちこじんち。(9月18日付))・甘えモード全開(しじみ日記(9月18日付))

「これが動物だ…上野動物園、首位復活へ“行動展示”」

旭川市の旭山動物園に月間入場者数を追い越されたままの上野動物園だが、園内の狭さや予算の限度はいかんともし難い為、「限られた空間の中で出来るだけその動物本来の動きを見てもらう」という「行動展示」をキーワードに、例えば爬虫類館では「飼育員が日替わりで飼育員ならではの知られざる知識を披露」といった工夫を凝らしている、との記事。ところで8月に新園長が就任しているのは、偶然のタイミングなのか、それとも月間入場者数2位脱落の責任を前園長が負わされたりしたのだろうか。

[食べ物]鍋にあう和風ウィンナー/種取り違えでキャベツ農家大打撃/袋麺のレシピ

「お鍋・おでんの具材としてのウインナーを提案『お鍋によく合う 和風仕立てのウインナー』秋冬の期間限定販売」デイリーポータルZ(9月19日付)より)

お鍋にウィンナーを入れるのは、このプレスリリースにあるような新しい食べ方でもなくて、例えばおでん等には今時多くの人が肉系の具としてウィンナーをチョイスしているのではないかと思う。がしかし、「かつおだし、しょうがを使った和風仕立て」「ほんのりと香るしょうがの風味」というのは、従来のウィンナーよりもはるかに鍋に馴染みそうで期待が高まる。100gで221円ってのは随分高く感じるけど……。

「大打撃の早春キャベツ農家」(→関連:お詫びとお知らせ キャベツの品種「金春(きんしゅん)」の種子回収の件サカタのタネより)

販売された種子が別種子であったとの事実の発覚が遅かった為に、苗や株まで育てた別種子の廃棄だけで問題は終わらず、本来の種子(代わりの種子?)を蒔いても時季的に間に合わない、と結構な問題であるらしい。キャベツが品薄で値上がりして、消費者にダメージを与えるまでに発展するのだろうか?という懸念の他に、「商品価値のない別種子」は本来の種子と比べて具体的にどのように商品価値がない代物だったのか、が気になる。

袋麺のレシピデイリーポータルZ(9月19日付)より)

袋麺を材料にした、一手間加えてひと味違える「お手軽レシピ」及びしっかり手間をかけて飲食店に出てくるような逸品に仕上げる「本格チャレンジレシピ」。後者は私の手が届く世界ではなさそうなので置いといて、前者には茄子と豚バラ炒めツナと水菜和え等、美味しそうかつ私でも何とかなりそうなレシピがあるのでメモしておく。このレシピで紹介されている袋麺は中華三昧だが、塩味・味噌味等スープの味が同じであれば、他の袋麺(でそんなに安っぽくない奴)でも充分いけるだろう。

[その他]ケンブリッジ大学研究所そばの道路にDNA化学式の落書き/「スウィングガールズ」路上ライブ

「落書きにしてはインテリ過ぎ?――ケンブリッジ大学研究所そばの道路に、DNA化学式が出現!」sea of tranquility(9月18日付)より)

道路の落書きに化学式を選ぶセンスには惚れるが、道路に落書きをするモラルの低さには好意を抱けない矛盾した感情。

「『スウィングガールズ』が路上ライブ!」

早く目が治らないと、この映画もこれ以外の映画も全部観に行けない。

[読書]猫と魚、あたしと恋(柴田よしき/光文社文庫)

出版社作品概要

表紙で「傑作恋愛サスペンス」と謳っているが、「恋愛」と「サスペンス」は良いとしても、傑作であるかどうかの判断は読者に委ねて、代わりに短編集である事を告知した方が親切ではないかと思わせる恋愛サスペンス短編集。私が新刊を著者買いする事に決めている、数少ない作家の1人が柴田よしきである。新刊と言っても、ハードカバーの大きさ(読み辛さ)と価格に馴染めない私なので、文庫化するまで待つ形ではあるのだけど。

全9篇を読み終わった中から、感想を幾つか。

「やすらぎの瞬間(とき)」
不誠実な男との不毛な恋愛に苦悩するブティック店員が、勤める店の万引常習犯と思しき女性を偶然街中でも目撃、病的としか見えない彼女の心理に興味を惹かれてこっそり彼女の観察を始める。作品中で、万引に走る女性の一般的な心理として「性的快感を得る」「ヒステリー状態まで高まった苛々を鎮める」といった例が挙げられているが、作中の万引常習犯女性はそんな月並みな心理で万引に走っているのではなく、捻りを持たせた上に共感を得られる心理が理由として提示されている。安易で安っぽい理由に飛びつかない辺り、ミステリ作家としても女流作家としても志が高いと感じた。あと、捨てたり奪ったりする側の男女が、恥辱にまみれた相手に思い遣りのない追い打ちをかけるのは彼等の為にも良くない、と再認識させられた。
「深海魚」
ナンパで知り合った男性に運命の出会いを見出し、彼に別れを告げられた後もそれを誤りと見なし彼を待ち続ける女性の、底が見えない程に深い想い。純愛を突き通して自分にも相手にも妥協を許さない人が、ストーカーと呼ばれる人種なのかなあ、と考え、そこまでの想いを抱けない自分は社会性があるんじゃなくて単に冷淡なだけなのではないか、と不安に駆られた。「何かにつけて『可愛い』という褒め方をする男性は信用ならない」「男性の求めるままに体を与えると蔭で(或いは面と向かって)『淫乱』呼ばわりされかねない」という教訓も得られた。
「化粧」
化粧部員として目覚ましい成績をあげた過去もありながら、今は平凡な専業主婦におさまっている女性だったが、思いも寄らぬ義母との同居で平穏な生活に波風が立ち始め、やがて彼女の人生は大きな転機を迎える。30歳を過ぎても未だに平気ですっぴんでいられる私は、世の女性と比べて化粧に対する執着が薄いに違いないのだけど、しかしそれでも化粧が好きか嫌いかと問われれば「好き」と即答できる。化粧をしたところで元から造作の良い人には到底叶わないし、それこそが私が化粧にさほど執着しない理由なのだけど、しかし化粧は本来美しさを追求するものではないのだろうとも思っている。作品中の「若さ・美しさを失う事への無意識の恐怖」という解釈は、正直ぴんと来なかった。もっと広義に「変身願望」であるとすれば、老齢の女性の場合の「若い頃の自分への回帰=変身」も包括できて、納得がいくかもしれない。

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