2004-05-15 薬切れ/ニュースいろいろ/「ウェルカム!ヘブン」/「銃姫・1」/「そのとき鋼は砕かれた」 [長年日記]

[雑記]薬切れ

GW前に行きそびれて薬を切らしてしまって以来、メンドくさくなってそのまま神経科に通わないままでおり、薬を飲まなくなってから2週間以上が経った。今までは、ささくれだった神経が薬というオブラートで包み込まれていて、ネガティブな類の感情を暖簾1枚なり襖1枚なり壁1枚で隔てた向こうの他人事に感じさせてくれていたのだけど、最近は遮蔽物なしにダイレクトに飛び込んでぐさっと刺さる感じがする。自分の感覚の違いが面白い、と痛みに転がる夜に思った。

[動物]萌え猫画像/萌えアニマル画像

萌え猫画像 仔猫団子白いシーツに白い猫(以上2件、かーずSP(5月15日付)より)

萌えアニマル画像 「上富田の民家 スケルトンな甲虫 庭先でジンガサハムシ」(※虫が苦手な人は注意※)

[食べ物]北朝鮮産のアサリから規準を越える貝毒検出/豆乳100%アイス/ラーメン国技場、一部店舗入替

「<雑記帳>豆乳100%アイスを地方発送 山形・米沢」(→関連:国内初 豆乳アイス専門店 マジックビーンズ

後味さっぱりでカロリー控えめな他、乳製品アレルギーの人でも安心して食べられるとの事。

[VIDEO・DVD]ウェルカム!ヘブン(主演:ビクトリア・アブリル/監督:アグスティン・ディアス・ヤヌス)

TSUTAYA online 作品紹介

金色のドレスのビクトリア・アブリル(この時点では顔も名前も知らない)と黒い衣装のペネロペ・クルスが睨み合いをしているジャケットに興味を惹かれ、手に取って裏の内容紹介を見たらどうやら「天国と地獄の対決」とやらで、単純明快でわかりやすいファンタジーものっぽいと判断し借りてみた。

迎え入れる魂が激減し存続すら危うくなっている天国は、打開策としてある1人のボクサーの魂を救い入れるべく、歌手のノラを工作員として地上に派遣する。一方地獄のほうもこれに対抗、ウェイトレスのカルメンを地上に派遣。ボクサーの妻と従姉妹としてそれぞれボクサーの家に乗り込み、ボクサーの魂を自分達の陣営に招き入れるべく火花を散らす2人だが、やがて事態は思わぬ方向に展開する。……といった内容。上品な天使&あばずれで男勝りの処刑人&どうしようもなく駄目男なボクサーの奇妙な共同生活と三角関係?に上層部のごたごたが加わる展開はなかなかスリリングで面白く、映像や音楽も凝った感じで全般的におしゃれな雰囲気なのだけど、テンポの悪さというか間延びした印象は否めないのが残念な作品だった。

下品な言葉や仕草のペネロペは大変衝撃的だったが、途中である程度受け入れられるようになると大変魅力的に見えた。美人は何をしても似合うという事だろうか。天国では人気の歌手・地上では甲斐甲斐しい妻の二面性を見せるビクトリア・アブリルも魅力的で、頭が悪いわ女に手を上げるわの駄目男ボクサーの為に2人が頑張る様は、観ていて嘆かわしかった程(そもそも天国地獄の双方が彼にこだわる理由も飲み込めないのだけど)。あとは、モノクロームで落ち着いた「旧き良き時代」的雰囲気という天国の設定が面白かった(地獄は暴力も存在するが地上の社会的秩序も存在するので何だか腑に落ちない)。

[読書]銃姫(1) −Gun Princess The Majesty(高殿円/メディアファクトリーMF文庫J)

出版社作品概要

神の怒りに触れて魔法を放つ力を取り上げられた人類が、銃に魔法を込めた銃弾を放つ事で再び魔法の力を手に入れた世界にて、強大な力を持つ魔法銃「銃姫」を盗み出した魔銃士から取り戻す為に旅をする3人の少年少女達の物語。事で今までは角川ティーンズルビー文庫及びビーンズ文庫にて、ある固定世界での幾つかの時代の話を書いてきた著者による、今まで発表された作品とは全く違う世界設定で書かれた作品。客層も、「ボーイズラブ作品好きを引きずったオタ少女」から「オタ少年(MF文庫の細かいターゲットは私にはまだよくわからない)」と一変している。

1巻目は登場人物及び世界設定紹介篇といったところっぽい。鼻の粘膜が弱くて何かある度に鼻血をふいてばかりいる魔銃士の少年セドリック・教義によって一切の武力を放棄する代わりに癒しの力を持っている、音痴で方向音痴で巨乳でブラコンの尼僧見習いエルウィング・勝ち気で意地っ張りで貧乳な魔弾砲使いの少女アンブローシア、それぞれの背負うモノをある程度明かしつつまだ明かされていない謎もちらつかせつつで終わっている。魔銃の行方やそれを盗み出した天才魔銃士との絡みの他、3人個々の成長及びセドリックをメインに繋がっている様子の3人の絆がこの先どう変わっていくか、今後の展開に興味津々。また、少女向け文庫で発表されている著者の既刊と比較して、テンションがあまり高くなく落ち着いた感じなのが意外だった。

[読書]そのとき鋼は砕かれた(高殿円/角川ビーンズ文庫)

出版社作品概要

「そのとき翼は舞い降りた」に続くシリーズ第2弾。偶然継承した悪神ゼフリートの籠手<タンクレード>の力によって、大の男を何人も弾き飛ばす程の鉄腕及び周囲の人間から忘れ去られる呪いの2つを否応なしに手に入れた少女フランチェスカが、謀略に巻き込まれたりそれを跳ね返したり逆に利用したりしながら、大好きなお金儲けに励みつつ恋人?の美青年シグルドとの進展も頑張る話。

1巻同様、エピソード全般がぎっしりと詰め込まれ過ぎるぐらい詰め込まれている上にギャグシーンの配分も高め。大帝国エシェロンの様々な風習(実在の歴史等に元ネタがあるんだろうか、それとも完全創作だろうか)はどれも興味深く、「聖獣キップリンに変身しているアドリアンとフランチェスカの掛け合い」「むさ苦しい絶対無敵団の連中とフランチェスカの掛け合い」等のギャグシーンもテンションの高さが面白い。が、濃いめの作品が好きでかつこの著者の作品に慣れた私のような読者はともかく、初めて読むような人は食傷気味に感じてひいてしまうかもしれないと思った。また、主人公のフランチェスカは「小娘にあり得ないレベルで金にがめつい」「困っている人を助けようとしたり恋に悩んだりと人情味がある」「ともかく行動力が並みじゃない」と要点をおさえた魅力的なキャラである一方、他のキャラがキャラ立ち及び魅力面で弱いように感じた。

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