2002-03-11 遅ればせながら?エログロのこと/「赤いべべ着せよ」 [長年日記]

[日記読み]エログロ

「エロとエログロの違いがわからないよう!」とテキスト庵茶処で数日前に騒いだ。ひっかかるのは「グロ」つまり「グロテスク」の解釈である。麗しい少年少女が不気味な化け物とまぐわれば確かに「グロテスクなエロ」だろうが、じゃあ健康的な成人男女の情交を克明に描写すれば、「リアルなエロ→グロテスクなエロ→エログロ」なのか? 個々の判断では何でもOKだろうけど、あくまでも辞書的な意味ではエログロって一体何?

よるねこさんの日記(10日付)や茶川さんの日記(雑文?)(10日付)を読んで、ますます謎は深まるばかり。聞き慣れた言葉でも、ちゃんと把握できてない自分に気付いた。

そんな私は「ドラゴンピンク」が好き。謎。

[読書]赤いべべ着せよ…(今邑彩/角川ホラー文庫)

夫と死別し、1人娘を連れて今は亡き母親の生家へと帰郷した千鶴。
偶然再会した幼馴染みの話から、仲間の1人の幼い娘が扼殺され
廃寺の古井戸へ投げ込まれた事を知る。
それは千鶴達が子供の頃に遭遇した事件と、そっくり同じ事件だった……

私は赤が大好きで、題名に「赤」や「緋」の文字が入っているというだけの理由でその本に興味を持つ。表紙をめくって目に入ったものが、小島文美が描いた「赤いドレスを着たビスクドールの幻想的なイラスト」だった為、レジまで迷わず一直線となった。

そんな理由で読んだ割にはかなりの収穫だった。歌詞に不気味な意味を秘めた「ことろ」という童謡、廃寺に奉られた観音の言い伝え、幼馴染み達の間・伯母一家と千鶴母娘の間に漂う微妙な緊張状態。そういったものが独特のバランスで入り混じった、和風伝奇ホラーとも心理サスペンスともつかない作品だった。エピローグ手前で、千鶴が子供時代の出来事を思い出しその思い出に向かって走り出す場面は個人的に蛇足、しかし後味を良くする意味で挿入されたのなら役に立っているとも思う。また、重要な各場面で赤が印象的に用いられていてうっとり。とにかく良かった。

本日のツッコミ(全2件) [ツッコミを入れる]
よるねこ (2002-03-14 01:09)

ワタクシもエログロなんてなんだか、わかりませんわ。
公の場で書いた人に解説していただきたいと思う反面、そんなもん、正直言って読む気にならな(以下自粛)

素光 (2002-03-14 01:21)

「グロッキーなエロ」なら私でも自信があるんですけどねえ……。
または「エロ・グロリアス」なんてのもいいですね。輝かしいエロ。

[]