2001-11-02 新しいPCと真っ暗な部屋と「星の国のアリス」 [長年日記]

[雑記]

勤め先で隣の席にいる女性が、新規オープン?の有楽町ソフマップでPCを買う予定だとかではしゃぎまくり。こっちはPCがいかれ直すスキルも新しく買い直すお金もどちらもなくて困っているのに……。悔しいので、MACとDOS/Vの区別もつかなそうな彼女にi−Mac辺りを無理矢理買わせて無駄な苦労をさせよか、等と考えたりして気を鎮めてみた。

深夜バイトに行く前に、レオンのごはんやトイレをきちんとしておいてあげようといったん家に戻った。ドアを開けると、奥からすっ飛んできたレオンが玄関を転げまわってはしゃぐ、いつも通りの帰宅。照明のスイッチが全く反応しない事に気付くまでは。

ここ最近電気代を払っていなかった事を思い出しつつ、左手に持った携帯のピンク色の表示照明を頼りにレオンの世話を済ませ、部屋の中と同じく真っ暗な気分ですぐに家を出た。

[読書]星の国のアリス(田中啓文/祥伝社文庫)

地球を発った直後の宇宙船<迦魅羅号>から
発見された宙港浮浪者の死体には、
殆ど血が残っていなかった。
密室状態のこの船の乗客は全8名、
しかしその内の1人アルカード氏の姿を
見た者は誰1人なく……

祥伝社・吸血鬼競作の最後の1冊。この作品の特徴は、吸血鬼を題材にしたSF&ミステリである事より、むしろ登場人物達や船内での出来事の醜悪さにあると思う。設定上の必要あるなし不問で何から何まで汚らしい。著者の作品は異形コレクションで何度か読んで慣れたつもりでいたが、まだ修行が足りなかった。そして耽美性を伴わない倒錯した趣味の悪さは、私が今のところ求めるものとは違っていたようだった。