2001-04-20 開き直りの読書デー [長年日記]

[雑記]

久し振りに午前中に起床。会社からの書類に必要事項を記入した後、午後に役所に出かける予定だったからである。

しかし、書類の内容を確認していて、肝心の健康保険切替に必要らしい書類が見当たらない事に気付いた。先日メールで問い合わせた際にはその辺何も触れられてなかったし、再度確認するには諸々の事情で別会社の別担当者宛になるのである。メンドくさい上に、クビになった自分の駄目さ加減を切々と感じてしまって激しく鬱。現実逃避ともいう。

という訳で、今日は役所に行くのをやめて、読書等して1日穏やかに過ごした。

[読書]−破妖の剣外伝・6−呼ぶ声が聞こえる(前田珠子/集英社コバルト文庫)

私がこのシリーズを買い始めたのは、確か中学か高校の頃であった。私は今26歳、しかしこのシリーズは未だ完結していない。合掌。

耽美な文体かつ深い心理描写を目指していると思われる前田珠子であるが、彼女の好む言葉や言い回しは硬くてこなれていないだけな上、度が過ぎた「……」「――」の多用や同じ内容の言い換えは鬱陶しい以外の何物でもない。キャラの魅力がその欠点を補って余りあるのだが、外伝の6巻では作品の概要紹介は難しいので、又の機会にという事にしておく。

なお、似非ファンタジー小説を好んで書いていた中学・高校時代、私の用いる文体は彼女の文体の劣化コピーであった事を書いておかなければフェアではないだろう。最初に高瀬美恵を読んでいれば良かったのに。

[読書]愛の輝き(上)(V・C・アンドリュース/扶桑社ミステリー)

ルビーは生まれ故郷のバイユーに戻り、愛するボーとの娘パールと共に暮らしていた。
かつての恋人ポールはいまや大富豪となり、彼女とパールを守って暮らしていこうと考えていた。
最愛のボーへの忘れられない想いとある道義上の理由の為に悩みつつも、
娘と自分の将来への不安を案じてついにそれを受け入れるルビー。
一方のボーは、ルビーの結婚後、その姉ジゼルと交際を再び始めていた。

シリーズ第3弾の上巻。今日もさくっと1冊読み終わった。主人公ルビー、ここにきて何も可哀想じゃなくなった。今の自分の境遇は過去の自分の決断があってこそなのに、いざ過去に戻れるとなるとあっさりそれに飛びつく。逡巡したり他人を思いやるフリをしても、実際自分達優先なら偽善でしかないのである。