2001-01-19 続・送別会 [長年日記]

[雑記] 続・送別会

他会社からの出向者1人が本日で帰任。先週金曜日の時点で他もう1人と一緒に送別会(飲み会)自体は行われていたものの、今日が実際のお別れの日ということもあり会社の近くの焼き肉屋で昼食会が開かれた。

この焼き肉屋は焼き肉よりもその他のメニューが美味しい。私は冷麺・キムチ・牛スジ煮込みがお気に入りである。今まで辛いものが大の苦手だったのを、ここで鍛えてある程度克服したと言っても過言ではない。

というような感じで、送別の儀よりも食いがメインになってしまった私だった。

仕事は何だか異様に忙しかった。件数が多いのではなく、手がかかる依頼が多かったのがその理由。通常取扱製品以外の見積書作成は、新鮮な気持ちで取りかかれるし済んだ後にも大きな達成感があるのだけど、売上にはあまり反映されないのが実状だったりする。「骨折り損のくたびれ儲け」、そのまんま。

1週間の疲れを甘いケーキと酒で癒してから帰宅。デヴを気にしている割には、こういうところに無頓着である。

[読書] 吸血鬼ドラキュラ(ブラム・ストーカー/創元推理文庫)

最後まで読破。1冊の本の読み始めから読み終わりまでに1週間もかけたのは、私にしては非常に珍しい例である。

世に出てから100年以上も世界各国で読まれ、影響を受けた作品が今でも書かれるだけあってさすがに面白かった。物語のクライマックスで一同が冒頭の舞台に集まる辺りや、この恐怖の物語が各登場人物の日記によって構成されている辺り、凝っていると感じて個人的にとても感心した。

敢えてケチをつけるとすれば、ドラキュラの消息を探る為に催眠術を唐突に用いる辺り。いきなりとってつけたようでかなり興醒めだった。あと、登場人物の台詞部分。恐らく翻訳者にセンスがないのだろう、個人的には下手な部類に入るのではないかと思う。はすっぱな女ならともかく教養と知性に溢れた御婦人が、「私はさ、」「あいつ」「汽車気ちがい」等と話すのは如何なものか。これも興醒めの一つだった。

ところで、私はこの「吸血鬼ドラキュラ」が吸血鬼文学の先駆けだとばかり思っていて、「吸血鬼カーミラ」(レ・ファニュ)の方が先だとは知らなかった。「カーミラ」は「ドラキュラ」の影響を受けて書かれたのではなく、むしろ影響を与えた側の作品だったのだね。いずれ「カーミラ」も読んでみる予定。

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